現場には研修を含め約1年間従事した。最も印象に残っているのは、4カ月間本配属された首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の宮山高架橋(神奈川県)だ。すべて支保工の現場で、「1径間できあがるごとに支保工を撤去し、完成した桁を見上げた時には感動した」と振り返る。
設計部勤務は4年目。自身として初めて最初の段階から携わった新名神高速道路芥川橋(大阪府)の現場を訪れた際には「鉄筋の細かい配置など、新入社員時代とは見方が違った」と、設計者目線の自分に気が付いたという。
芥川橋と同様、蝶型形状のパネルを側面に施したバタフライウェブを採用した圏央道の桶川第2高架橋(埼玉県)の設計にも携わった。現場見学に訪れた大学の後輩からの質問に答えることができた時には「少し成長したと思った」と笑う。
国の後押しもあり、建設業では女性活躍に向けた動きが活発化しているが、「性別を意識して仕事することはない」という。現場ではトイレに悩まされたが、設計部では困った点はない。「いずれは自分で計画を立てて、1つの橋をすべて設計できるようになりたい」と目標を定め、「他業種でも勉強はしなければならない。あとは自分次第」と前向きに語る。
小さいころからパズル好き。ものづくりには昔から興味があった。中学、高校は土木とはまったく関係なかったが、大学は理系に進みたいと考えていた。「大きなものをつくりたい」と思い、理系の中で絞り込みをかけて土木を選んだ。
大学で学ぶ過程で、橋に魅力を感じるようになり入社を志望。「設計したものができあがる過程を目の前で見ることができる」という仕事にやりがいを感じている。
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