三井住友建設は20日、新名神高速道路武庫川橋工事(神戸市)の現場に近畿圏の小学校から大学までの女子学生22人、保護者7人の計29人を招いて見学会を開いた=写真。内閣府と経団連が推進する「理工チャレンジ(リコチャレ)」の一環で、則久芳行代表取締役会長が見守る中、同社の女性技術者がバタフライウェブを採用した世界初のエクストラドーズド橋である武庫川橋の魅力などを紹介した。
見学会では、則久会長が「この見学会は、理工系の女性が現場で頑張っていることを知ってもらうことが目的であり、これを機会に、ぜひとも理工系の学部、職業を目指してほしい」とあいさつした。
同社土木本部土木設計部土木設計グループの田邊麻由子さんと、技術本部第一技術部土木構造技術グループの高岡怜さんが武庫川橋の特徴を分かりやすく説明した後、橋脚に設置された工事用エレベーターで地上から高さ約85mの橋の床版に上がり、施工状況などを見学した。その高さに女子学生からは驚嘆の声が上がり、箱桁内のバタフライウェブの見学では、女性技術者の説明に熱心に耳を傾けていた。見学後には、レンガを使った橋づくりにも挑戦した。
案内役を務めた女性技術者らは「つらい経験もたくさんあるが、それを忘れさせてくれる達成感が現場にはある。以前に比べて女性も働きやすくなっており、皆さんもぜひ建設産業に入って現場に挑戦してほしい」と参加者に呼び掛けた。
三井住友建設が施工を進めている武庫川橋は、二級河川武庫川と一般県道切畑道場線をまたぐ長さ442.2mの橋梁。建設コストの縮減、周辺環境への配慮などから、新技術を積極的に取り入れたPRC(プレストレスト・コンクリート)5径間連続エクストラドーズドバタフライウェブ箱桁橋を採用した。
コンクリート箱桁橋のウェブを蝶型形状の薄型パネルに置き換えることで、コンクリートウェブに比べて主桁を約10%軽量化するとともに、エクストラドーズド構造でさらに約20%軽量。上部工の重量軽減により、橋脚基礎も細くでき、全体で約35%の軽量化を実現した。橋脚の構築には、あらかじめ帯鉄筋を埋め込んだプレキャスト(PCa)部材で橋脚表面を形成し、内部にコンクリートを打ち込む急速施工工法の「SPER工法」を採用し、柱頭部のハーフPCa化で省力化施工と支保工の軽減も図っている。
工期は2011年4月6日から16年5月8日まで。現在の進捗率は約85%。工事場所は神戸市北区道場町生野字飛瀬~ウエ山。
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見学会では、則久会長が「この見学会は、理工系の女性が現場で頑張っていることを知ってもらうことが目的であり、これを機会に、ぜひとも理工系の学部、職業を目指してほしい」とあいさつした。
同社土木本部土木設計部土木設計グループの田邊麻由子さんと、技術本部第一技術部土木構造技術グループの高岡怜さんが武庫川橋の特徴を分かりやすく説明した後、橋脚に設置された工事用エレベーターで地上から高さ約85mの橋の床版に上がり、施工状況などを見学した。その高さに女子学生からは驚嘆の声が上がり、箱桁内のバタフライウェブの見学では、女性技術者の説明に熱心に耳を傾けていた。見学後には、レンガを使った橋づくりにも挑戦した。
案内役を務めた女性技術者らは「つらい経験もたくさんあるが、それを忘れさせてくれる達成感が現場にはある。以前に比べて女性も働きやすくなっており、皆さんもぜひ建設産業に入って現場に挑戦してほしい」と参加者に呼び掛けた。
武庫川橋の全景 |
コンクリート箱桁橋のウェブを蝶型形状の薄型パネルに置き換えることで、コンクリートウェブに比べて主桁を約10%軽量化するとともに、エクストラドーズド構造でさらに約20%軽量。上部工の重量軽減により、橋脚基礎も細くでき、全体で約35%の軽量化を実現した。橋脚の構築には、あらかじめ帯鉄筋を埋め込んだプレキャスト(PCa)部材で橋脚表面を形成し、内部にコンクリートを打ち込む急速施工工法の「SPER工法」を採用し、柱頭部のハーフPCa化で省力化施工と支保工の軽減も図っている。
工期は2011年4月6日から16年5月8日まで。現在の進捗率は約85%。工事場所は神戸市北区道場町生野字飛瀬~ウエ山。
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