2016/07/25

【清水建設】工事中の明治神宮・南神門をメッシュシートで再現! 参拝者に配慮の景観保全


 清水建設は、明治神宮の発注で4月末に着手した「明治神宮御社殿群修復工事」現場で、景観保全を目的として実寸大の南神門の写真をプリントしたメッシュシートを活用している。南神門外周部は工事用の足場で囲まれているが、メッシュシートで覆うことで工事現場を思わせない景観を演出している。

 南神門両側の正面を覆うプリント・メッシュシートは、それぞれ幅20mで高さ14m。南神門の外観をさまざまな距離やアングルから撮影し、実寸大に拡大しても違和感がないように写真データをデジタル処理・合成する。外観写真は、縦5.1m、幅1.8mのメッシュシート全45枚に分割してプリントされる。足場の外面に張り巡らせたワイヤーに緊結することで南神門の外観が再現される。


 明治神宮には多くの参拝者が訪れることや記念撮影が多いことから、同社ではプリント・メッシュシートによる景観保全を提案し、採用された。シートが南神門を覆っている期間は9月末まで。今後も足場で外観が隠れる社殿にはプリント・メッシュシートを景観維持に活用する。
 明治神宮御社殿群修復工事は明治神宮鎮座百年記念事業の一環で計画され、銅板屋根の葺き替えを中心に、屋根木下地修理、錺金具修繕、木部清掃・洗浄などを行う。工期は2019年10月まで。
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