2015/09/08

【働きかた】夢は新興国インフラ整備、ベトナムから来日8年目の清水建設・マイ ティホンさん


 ベトナムから来日して8年目。成熟した日本のインフラに感動を覚え、建設の世界へ飛び込んだ。「将来は国際支店で、新興国のインフラ建設に携わりたい」と目を輝かせる。2015年土木部門入社では唯一の外国人社員で、現在は東京都江東区で施工中の「江東ポンプ所江東系沈砂池棟建設工事」に従事する。

 現場では、先輩社員たちから「マイちゃん」の愛称で親しまれながら、仕事の面では工事の品質管理や作業の安全管理などに熱心に取り組んでいる。「日本には優秀な先輩が多いので、その下で働きながら学びたい」と、日々成長するための努力を欠かさない。
 8月27日に同現場で開催された日本建設業連合会主催のけんせつ小町活躍現場見学会では、参加した女子小中学生に施工中の工事現場を案内した。工事で使う重機を児童が理解できるように、分かりやすい言葉で説明し、笑顔で受け答えした。
 児童から「仕事で大変なことは何か」という質問が出た際には、「大変なことはない」と答えた上で、「作業員が安全に作業しているかどうか、指摘した個所がすぐに修正されているかどうかの判断はなかなか難しい」と他の社員たちが思わずうなずくような回答も。
 近年、清水建設は、14年に前田建設とのJVでベトナム初の地下鉄工事「ホーチミン1号線」、15年には同国のビナコネックスE&C社とのJVでホーチミン市の南部に計画されている長大橋梁「ビンカイン橋」の架設工事を相次いで受注しているが、「ベトナムにこだわらず、広く新興国のインフラを整備する仕事に携わりたい」と将来に思いをはせる。今後の取り組みについては、「今はまず、携わっている江東ポンプ所の工事を無事に完成させたい」と、先輩社員に学びながら一歩ずつ夢に向かって進んでいる。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 【働きかた】女性は「ライフイベント」が鍵 東畑建築事務所の永田久子設備設計室長  東畑建築事務所の永田久子設備設計室長が6月1日付で執行役員に昇格、同事務所初の女性執行役員が誕生した。設備設計者としてのキャリアを重ねる一方、設備技術者協会(JABMEE)の「設備女子会」など、事務所の外でも女性エンジニアが働き続けることのできる環境づくりにも携わってきた。執行役員就任に当たっての抱負に加え、女性技術者が直面する結婚や出産といった「ライフイベント」と仕事の両立はどうあるべきかなども聞いた。  業務の現状について「リノベー… Read More
  • 【働きかた】「あなたの理解が現場を変える」! 国交省が女性活躍を応援するポスター作製  国土交通省は、建設業における女性の活躍推進を後押しする“応援ポスター”を作成した=写真。キャッチコピーは「あなたの理解が現場を変える」。女性への応援と、男性への意識醸成の願いを込めた。女性活躍を前面に出すポスターの作成は初めて。企業のオフィスや現場事務所、建設現場に貼ってもらうことで取り組みの促進につなげる。  ポスターの作成は土地・建設産業局が担当。住宅局とのコラボレーション企画として、各地方整備局や特定行政庁(都道府県)などに配布す… Read More
  • 【宮城建団連】所長と職長が本音で議論! 現場の実例踏まえた意見・要望相次ぐ  宮城県建設専門工事業団体連合会(宮崎佳巳会長)は13日、仙台市青葉区のホテル白萩で第20回職長との懇談会を開いた=写真。元請団体からは従来の宮城県建設業協会に加えて、正式に日本建設業連合会東北支部も参加し、大手・地元ゼネコンの現場所長6人と建団連会員会社の職長が、現場におけるさまざまな課題の改善に向けて率直に意見や要望を述べ合った。  冒頭、あいさつに立った宮崎会長は「元請けと専門工事が対立するのではなく、建設現場の環境を少しでも改善し… Read More
  • 【働きかた】4年目で待望の現場配属! トンネル工事でやりがいを実感 鹿島中国支店・中村香央里さん  中国地方整備局発注の鳥取西道路気高第1トンネル西工事の現場に従事する。入社4年目で待望の現場に配属となり充実した日々を送る。「毎日が反省の連続。それでもできなかったことや分からなかったことを克服していくことにやりがいを感じている」と苦労しながらも確実な成長を実感している。  現場では、トンネル内の覆工とインバート工を担当。「自分で図面から起こした線が次の日には作業員さんの手で仕上がっていく。それを見ているのがうれしい」と話す。「覆工コン… Read More
  • 【建設コン協東北】業界活性化へ! 新設置の「若手の会」委員長・山本佳和氏に聞く  若手技術者が一丸となって建設コンサルタント業界を活性化する一大ムーブメントを--。建設コンサルタント業界への入職低迷や、若手技術者の離職が増加傾向にある中、建設コンサルタンツ協会東北支部会員企業の若手技術者有志による「若手の会」が15日に立ち上がった。企業の垣根を越えて若手技術者の共通課題や魅力ある業界の発展に向けて情報交換する組織だ。初代委員長に就いた山本佳和氏(復建技術コンサルタント)に会の活動方針などを聞いた。 --若手技術者を取… Read More

0 コメント :

コメントを投稿