2017/01/17

【竹中工務店】昭和初期の名作住宅「聴竹居」を取得 地域と一体の利活用に


 竹中工務店は、1928年に建設された昭和初期を代表する木造住宅「聴竹居」(京都府大山崎町)を取得した=写真(撮影:古川泰造)。2019年に創立120周年を迎える同社の記念事業の一環。今後は大山崎町や地元住民と一層の連携・協力を図り、見学会、イベントなどの開催や同社グループ社員の研修などでの利活用、歴史的建築物の保存活用に関する研究など地域と一体となり建築文化の発信に取り組む。

 聴竹居は、同社設計部に在籍し、朝日新聞大阪本社や村山龍平邸和館などの設計を手掛けた藤井厚二が建てた5回目の自邸。和洋の生活様式の統合とともに日本の気候風土との調和を目指した昭和初期の木造住宅として00年にはモダン・ムーブメントにかかわる建物と環境形成の記録調査、保存を手掛ける国際組織の日本支部「DOCOMOMO JAPAN」の日本を代表する「モダニズム建築20選」にも選ばれた。
 建物は木造平屋建てで、延べ床面積は本屋が173㎡、閑室が44㎡、下閑室が33㎡。28年に本屋、閑室が完成し、30年ごろに下閑室が竣工した。聴竹居倶楽部を通じてこれまでどおり見学が可能で、希望者には地元を中心としたスタッフが対応する。
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