2017/01/16

【利根沼田テクノアカデミー】18年度に左官コースを開講! 担い手育成の確信得て拡大へ


 2016年4月に開校した短期育成型技能訓練校「利根沼田テクノアカデミー」(群馬県沼田市、桑原敏彦校長)が新たな展開を見せる--。17年度は大工と水道設備の各コース新設に伴い、4-6月に板金と大工、7-9月に瓦と水道設備の各コースを実施する。さらに18年度には左官コースの開講に向け、左官に携わる若手の有志が動き出した。写真は日本サインデザイン賞の最優秀賞パネルを持つ桑原校長(右)と関真一理事

 定員は、板金が20人、大工が6人、瓦と水道設備が各10人の計46人。4コースとも毎朝のあいさつ訓練で「現場心得30箇条」を復唱するほか、午前に基礎訓練、午後に本訓練(実技訓練)を実施する。
 大工コースの受講者は2人1組で平屋建ての建物を体育館内に設ける訓練などを経て、最後、グラウンドに3連棟の模擬住宅を建てる予定だ。
 水道設備コースは配管を始め、キッチンやユニットバス、トイレ、洗面台の据え付け、仕上げなどを訓練する。
 大工コースを4-6月に開講するのは、同コースで建てた家を利用して瓦と水道設備を訓練するためだ。
 板金と瓦の両コースの訓練は16年11月、群馬県の認定職業訓練校の認定を受けた。運営費の補助などを受けられるもので、大工と水道設備の両コースでも認定を得られるよう、17年度に良好な実績を挙げたい考えだ。
 桑原校長は「昨年やってみていろいろ不具合は出たが、2期目は大工や水道設備も入り、担い手が育成できる確信を得られた」と意気込む。
 合宿型の訓練校である同校では16年度、受講者が校舎内の旧教室内を簡易に仕切った宿泊室に寝泊まりした。17年度からは女性の受講者も安心して泊まることができるように、近隣の旧市営住宅を市から借り受ける。16年度の受講者は男性のみだったが、17年度の受講予定者には既に女性が含まれる状況だ。

◆サインデザイン最優秀を受賞
 このほか、旧市立南郷小学校の既存建物を利用した校舎のデザインは、16年度の第50回日本サインデザイン賞で最優秀賞を獲得した。外壁や宿泊室、サインなどのアイコンに職人のシルエットを使っている。デザインはケイエムディー(東京都中野区)が担当し、沼田土建(沼田市)が施工した。
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