2017/01/27

【担い手】「建設産業は魅力ある」66%に! 就職希望も41%に増加 札建協の高校生アンケート


 札幌建設業協会は、高校生を対象とした建設業にかかわるアンケート結果をまとめた。建設業について「魅力ある産業」とする回答は66%を占め、2013年の前回調査から5ポイントアップし、就職希望についても41%で11ポイントアップするなど、同協会を始めとする関係機関が教育機関と連携して進めてきた入職促進への積極的な取り組みが浸透してきている。

 調査は、建設業への若手の入職者の確保・育成に向けた取り組みを進めるに当たり、北海道建設作工技建協同組合、北海道鉄筋業協同組合など専門工事業4団体と連携して実施した。16年12月に札幌工業高校(札幌市)の全校生徒860人(うち女子生徒71人)を対象に、進路や建設業に関することを尋ねた。
 調査結果をみると、進路に関しては「就職したい」とする回答が63%を占めた。進路決定の際の相談相手は、母親が32%、学校の教師が26%、父親が25%と続いている。仕事に対して望むことは、「やりがいや達成感」が22%、「安定した企業で働くこと」が15%と続き、「高い収入を得る」が13%と前回から5ポイント増えた。
 不安に思うことについては「上司・先輩などとの人間関係」が20%、「仕事の習得」が18%あり、このほか、ライフワークバランスについて70%の生徒が「仕事とプライベートを両立した生活を送りたい」と回答した。
 建設業に関することを聞くと、66%が「魅力ある産業」と回答し、理由は「社会に貢献できる」が26%、「やりがいがある」が19%、「ものづくりの楽しさ」が16%などと続いた。
 魅力を感じない理由については、「体力的にきつい」「勤務時間・休日などが不規則」「危険な職業」などの意見があったが、土木、建築科では「危険な職業」は下位にあり、現場見学会などの経験が大きく影響している結果となった。
 建設業へ就職希望について尋ねると、全校生で「希望する」が41%(前回比11ポイント増)、土木科は64%(同25ポイント増)、建築科は66%(同2ポイント増)など、いずれも増加傾向にある。企業から得たい情報には、「給料」「仕事の内容」「休日・休暇」「勤務時間」を挙げる生徒が多かった。
 同協会では「現場見学会開催などを始めとするPR効果や、学校側の指導、親の取り組みが影響している」とみており、「生徒らも就職についてイメージしやすい環境になってきているのでは」と分析している。
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