建築家・安藤忠雄氏の特別展が、9月から東京都港区の国立新美術館で開かれる。同美術館開館10周年記念事業の一環で、200点を超えるプロジェクトを紹介する同氏の作品展として過去最大規模の展覧会となる。代表作の1つ『光の教会』の実寸模型を屋外展示するなどユニークな企画も盛り込まれている。
1969年に「都市ゲリラ住居」から設計活動をスタート。常に既成概念を打ち破る大胆な作品で新たな世界を開拓してきた安藤氏の建築作品を▽原点としての住宅▽切り取られた自然▽余白の空間▽風景の創造▽記憶の継承--という5つのゾーンに分けて展示する。
『住吉の長屋』(76年)を始めとする都市型住宅から近年の海外作品まで100点以上の住宅模型や写真を紹介するほか、屋外には実寸で再現された『光の教会』(89年)の礼拝堂が設置され、祈りの場としての安藤建築を体感できる仕組みも。期間中、安藤氏本人によるギャラリートークも予定されている。
「住宅作品の中には、いままであまり紹介されていないものもあり、興味を引くと思う。安藤忠雄の『これまで』と『現在』、そして『これから』が分かる展覧会になる」(安藤忠雄建築研究所・水谷孝明氏)という。
『安藤忠雄展-挑戦』は9月27日から12月18日まで開催(火曜日休館)。
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