2017/02/03

【災害救助】解体現場で「いましかできない」訓練! 関西医科大の旧本館でハンマードリル使う


 関西医科大学は2日、解体工事を進める総合医療センター旧本館(大阪府守口市)で災害救助訓練を実施した。実際に建物を破断・開放するなど、解体工事中の「いましかできない」訓練は全国的にも珍しく、解体工事を担当する竹中工務店が全面協力。同センター、守口市門真市消防組合、大阪府守口保健所から消防隊員99人と災害派遣医療チーム(DMAT)隊員12人が参加した。

 今回の訓練は、実際の災害に近づけるため、参加隊員らに事前に傷病者の場所や容体、救出経路などを知らさずに行った。朝8時30分に発生した地震で倒壊した建物に、発煙を見た人からの通報で駆け付けたと想定し、ハンマードリルで壁を破壊して必要な開口部をつくる「ブリーチング」技術で建物の中に取り残された要救助者を救出するなど、珍しい訓練も行われた。
 竹中工務店が担当する旧本館の解体工事は11月に完了する予定。その後、ホスピタルガーデン(約7000㎡)として再整備し、2018年春の完成を目指す。
 所在地は大阪府守口市文園町10-15。
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