2017/02/05

【手づくり郷土賞グランプリ】大賞は「歴史と海峡を活かしたまちづくり~門司港レトロ~」


 国土交通省は、東京都世田谷区の昭和女子大コスモスホールで、「手づくり郷土(ふるさと)賞グランプリ2016~磨いて光った郷土自慢~」を開き、大賞部門1件、一般部門2件のグランプリと、ベストプレゼン賞1件を決めた。グランプリの開催は今回が初めて。16年度手づくり郷土賞に選定された22団体が1月22日にプレゼンテーションし、選定委員会(委員長・齋藤潮東京工業大環境・社会理工学院教授)が選定した。画像は大賞部門グランプリの「歴史と海峡を活かしたまちづくり~門司港レトロ~」の取り組み

 大賞部門でグランプリに輝いた「歴史と海峡を活かしたまちづくり~門司港レトロ~」(受賞団体・門司港レトロ倶楽部、北九州市)は、取り壊しの危機にあった門司港駅などの歴史的建造物の保存運動を契機に、それらを活用した観光振興と地域活性化のため、観光地づくりとまちづくりの両輪で活動を継続している。年間300件以上の多様なイベントを企画・推進し、北九州市を「観光の街」へとイメージ転換させ、県内屈指の観光スポットに定着させた点が高く評価された。
 一般部門のグランプリは、「桜ライン311~未来へのまちづくり~」(受賞団体・認定NPO法人桜ライン311、岩手県陸前高田市)、「ふるさとへの熱い思いが奇跡の堤防を産んだ」(同・天下一ひむか桜の会、宮崎県延岡市)の2件、ベストプレゼン賞には「足利の魅力再発見!~高校生のロケツーリズム~」(同・栃木県立足利清風高等学校、足利市)が選ばれた。
 「手づくり郷土賞」は、社会資本とかかわりを持つ地域づくりの優れた取り組みを表彰し、好事例として広く紹介することで、個性的で魅力ある地域づくりに役立てることを目的に1986年度に創設された。一般部門は、地域の個性を創出している良質な社会資本とそれにかかわる優れた地域活動を一体として表彰し、大賞部門はこれまでに手づくり郷土賞を受賞したものの中から、一層の発展が認められる取り組みを対象としている。
 31回目となる今回は、16年11月に開いた有識者による選定委員会で、全国各地から寄せられた応募案件44件(一般部門39件、大賞部門5件)の中から、22件(一般部門20件、大賞部門2件)を選定した。
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