日本建築学会九州支部(黒瀬重幸支部長)は、2016年度第10回建築九州賞(作品賞)の選考結果を公表した。作品賞・住宅部門には「Villa F」(設計=伊藤建築都市設計室)=写真、「桧原の家」(設計=SUPPOSE DESIGN OFFICE Co,.Ltd.)の2作品が輝いた。一般建築部門は該当なし。また、地域の建築についての独自の視点などを評価するJIA特別賞には「うるま市庁舎(東棟)」(設計=アトリエ・門口・久友設計JV)を選考した。5月29日の支部通常総会で表彰する。
建築九州賞は九州地方の建築水準の発展に貢献し学会と地域社会の交流を図ることを目的に、日本建築家協会(JIA)九州支部、同沖縄支部との共催で07年度に創設し、毎年募集・選考している。
今回は住宅27、一般建築26の計53作品の応募があった。書類選考による1次審査、設計者のプレゼンテーションと審査員の質疑応答による2次審査(九州建築作品発表会)を経て、住宅5、一般建築7作品を第3次審査対象に選定した。その後、現地視察やクライアント、応募者に対するヒアリングによる最終選考で表彰作品を決定した。審査は場所性と環境を反映した建築提案、時代性を踏まえた企画力のほか、技術力、地域貢献などを基準に同賞選考部会が担当した。
同支部では、1次選考を通過した29作品を収めた記録誌『九州建築選2016』を3月に出版する。自治体の建築関係部署を始め、図書館、美術館、建築系の教育機関など約650カ所に寄贈する。
受賞作品の概要は次のとおり((1)設計者(2)施工者(3)建設地(4)竣工年月)。
=建築九州賞(作品賞)・住宅部門=
▽Villa F=(1)伊藤建築都市設計室(2)佐伯建設(3)福岡県糸島市(4)15年6月。
▽桧原の家=(1)SUPPOSE DESIGN OFFICE Co,.Ltd.(2)若杉建設(3)福岡市(4)14年12月。
桧原の家 |
=JIA特別賞=
うるま市庁舎(東棟) |
▽うるま市庁舎(東棟)=(1)アトリエ・門口・久友設計JV(2)国吉組・大宮土木・清水建設JV、琉幸建設・シンコウハウス工業・幸石建設JVほか(3)沖縄県うるま市(4)15年12月。
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