2015/12/20

【山梨知彦】「光の即物性や機能性、関係性つなぐのがBIM」 光環境デザインシンポ


 日本建築学会は11日、東京都渋谷区の建築家会館本館ホールで第14回光環境デザインシンポジウム「山梨知彦と語る光の建築」を開いた。写真は山梨知彦氏。

 冒頭あいさつで、同学会光環境デザイン小委員会主査の吉澤望東京理科大教授は、「建築家や技術者、研究者と光について語り合い、理解を深めることがシンポジウムの目的だ」と開催の意義を述べた。
 続いて、日建設計の山梨知彦執行役員設計部門代表が講演した。山梨氏は光を意識し始めたきっかけとして、金属のレバーハンドルをコンピューターグラフィックス(CG)でデザインした経験を挙げ、「CGで金属を表現し、素材のイメージを伝えるためには光が重要だった。CGで描くことで、逆に自然光を意識し始めた」と振り返った。
 自身が設計を手掛けた『ホキ美術館』や『桐朋学園大学アネックス』なども紹介し、光を建物の中に取り込む方法を解説した。この中で、光の考え方について「照明そのものの即物性、照度や輝度などの機能性、暗い空間との対比でとらえる関係性、美しさや気持ちよさといった象徴性の4つの側面を常に意識している」と説明した。
 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)で3次元モデルをつくり、正確な照明のシミュレーションが可能になったことを踏まえ、「シミュレーションが設計にフィードバックできる時代になった。一品生産である建築でシミュレーションできることは、品質を圧倒的に向上させることにつながる」と強調した。
 最後に、建築における光について「求められるのは常に象徴的な光だが、そのためには光の即物性や機能性を考え、関係性を意識しなければならない。それをつなぐのが3次元モデルとシミュレーションだ」と総括した。
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