北陸地方整備局信濃川下流河川事務所が進める関屋分水路の河道掘削工事で、新潟市立浜浦小学校の4年生69人を対象とした現場見学会が開かれた。初めての試みとして、今回は「信濃川ウォーターシャトル」(水上バス)に乗って、現場を回遊=写真。陸上からでは目にできない河川の役割に触れ、公共事業や建設業に対する理解を深めた様子だった。
現場見学会は、信濃川下流河川事務所と関屋分水路河道掘削その9工事(小野組)、同11他工事(同)、同10工事(新潟藤田組)の施工者2社による官民連携で実現。そのうちの1社である新潟藤田組が主体的に企画・運営した。
当日(7日)は、新潟市中央区の萬代橋西詰にあるウオーターシャトルの乗船場に集合。参加した小学生は同事務所の職員から工事概要などについて説明を受けた後、船に乗り込んだ。
乗船が初めてだった児童も少なくなく、出航と同時に船内がにぎやかな雰囲気に包まれる中、3工事の現場へと向かった。建設機械の迫力に驚きを見せながらも、市民の憩いの場となっているやすらぎ堤(親水型堤防)を含め、水上からの眺めに笑顔がこぼれていた。
続いて、揚土場を訪れた。建設企業の担当者は掘削土を近傍の海岸の養浜(浸食)対策に使用しているとし、自然環境面での配慮を紹介した。
乗船場に戻ると、最後に全員で記念撮影を行った。
児童を引率した齋藤裕一教諭は、「授業で関屋分水路や大河津分水路の歴史などを学んでいるが、実際に足を運ぶと子ども、大人を問わず、その重要性が感じられる」と振り返った。また、受発注者や現場で働く作業員の丁寧な対応に謝意を表した。
同事務所の大熊義史副所長は、今後も担い手確保に関する取り組みを推進しながら、「建設業への興味を喚起していきたい」と話している。
また、新潟藤田組も積極的な広報活動を展開。新潟市が発注した下水道工事の現場にも地元小学生(葛塚小学校)などを招き、見学会を開いている。
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