2015/12/06

【東芝ライテック】照明は感性価値の時代へ! LEDベースライト『SORAIRO』発売


 東芝の照明事業が発足から125周年を迎えた。この節目に発売するLED(発光ダイオード)ベースライト『SORAIRO(ソライロ)』を、東芝ライテックの平岡敏行常務は「未来につなぐ記念のモデル」と強調する。青空から夕焼け空までの移り変わりを演出できる画期的なLED照明だが、これは映像照明という新たな領域への挑戦でもある。写真は「ソライロ」の新カバンに位置づける映像照明プロトタイプモデル(未発表)。

 社内に125周年プロジェクトチームを発足したのはことし1月のことだ。各部門から5人を選抜し、記念モデルの開発コンセプトを詰めてきた。掲げたコンセプトは「あかり、その先へ」。過去と未来、使い手と作り手、そして社内の各部門を結ぶ「3つのつなぐ」が根底にあった。
 「驚いたことに、半数以上が同じ方向を見ていた」というのは同プロジェクトチームのリーダーを担う山本淳一郎氏だ。社内公募で記念モデルのアイデアを募集すると、応募250件の半数以上で「感性価値」に焦点を当てた意見が挙がってきた。さらに全体の2割からは自然光に関連したアイデアも占めた。一致したのは、あかりの持つ根源的な可能性への探求に立ち返るべきという思いだった。
 15日に発売するソライロは商品名が示すように、空の表情を多彩に表現する天井ベースライトだ。社員の意見が具現化された125周年の記念モデルでもある。光のグラデーションにより、青空や夕焼け空などの色合いを表現できる画期的な製品だ。平岡常務は「天窓から自然光を取り入れたような演出効果が期待できる」と、病院施設への需要を見込む。
 技術部門では、青空を表現するために青色から白色へのグラデーション表現にこだわり抜いた。間接光を使えば色合いを出しやすいが、照明として機能させたいことから、直接光で微妙な色味が出るように工夫した。天井面に奥行きを設けるアーチ形状の乳白カバーにより、天窓からやわらかな自然光を取り入れたようなイメージの具現化に成功した。
 価格は従来品より1.5倍になるが、開放感とリラックス感の効果を生かし、自然光を取り入れにくい場所に加え、待合室やロビーへの演出にも有効となる。新設需要だけでなく、既存のベースライトからの置き換え需要にも期待し、年間1万台の販売を目指す。

LED電球の販売の移り変わり

 125周年を迎えた東芝の照明事業だが、LED照明の歴史はまだ15年ほど。LED電球では02年12月の出荷から、ことし6月末までの13年間で出荷累計が4000万個の節目を迎えた。電球形蛍光ランプは同社が1980年代に世界初の丸形形状製品を発売して以来、4000万個を出荷するまでに20年もの歳月を費やしたことから、LED市場拡大の勢いは数字上でも明らかだ。同社には他社に先駆けてあらゆるシーンに最適なあかりソリューションを提供してきた自負がある。
 同社は、11月に東京都千代田区の帝国ホテルに新製品の特設会場を設け、設計者や施工者らの取引先を招待した。注目を集めたのは新たな映像照明の領域を見据えたプロトタイプモデル。平岡常務は「発売は未定」と前置きするが、「これまでの照明では実現できなかった映像美を組み合わせたアート表現がベースライトの中で実現した。今後の照明のあり方を変えるはず」と自信満々だ。
 プロトタイプは600mm角のベースライトサイズでありながら、映像を組み合わせた照明演出を可能にした。山本氏は「ソライロ(記念モデル)の進化版」と、その存在を明かす。映像だけでなく、施設案内情報も表示でき、デジタルサイネージの応用など多目的な表現装置としても利用価値がある。特設会場では四季の移り変わりをモチーフとした9種類の映像データを映し出した。「イノベーションモデルではあるが、設計者らから声がかかれば、試行的に導入していきたい」と先を見据える。
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