改修工事が進められている通天閣が免震展望タワーに生まれ変わった。1日に事業主となる通天閣観光の西上雅章社長が既存柱の最後の1本を切り離し、従来の耐震構造から免震構造となった=写真。設計施工は竹中工務店が担当。昨年10月から改修工事に着手しており、7月3日の竣工を目指している。
西上社長は「ネパールの巨大地震があったばかりだが、大阪でも南海トラフ地震や上町断層地震が懸念されており、展望タワーとしては全国で初めて免震化することになった。通天閣のある新世界の方々を始め多くの方に安心してもらえるものになったと思う」とあいさつし、竹中工務店の永野顕所長は「地上8m部分に工事専用のステージを設けて通行人と工事のスペースを完全に分けることで、工事でおかけする迷惑を最小限にし、通天閣が営業しながら工事ができるようにした。工事は順調に進んでいる」と述べた。
初代の通天閣は1912年に建設されたが、第二次世界大戦で焼失、現在の2代目通天閣が高さ100mの展望タワーとして56年に誕生した。鉄骨造建物として構造的な劣化は進んでいないが、最新の耐震診断で塔の一部が変形する恐れがあることが分かったことなどから、大規模な免震改修工事に踏み切った。
改修工事は地上から高さ約10mの位置に天然ゴム系積層ゴムの免震装置と、独自に開発したロックダンパーなどを設けて免震改修する。基壇部のみに工事を施し、タワー上部には手を加えないことで、有形文化財に登録されている通天閣の外観を極力変えない。
さらに、エレベーター棟の内外装を美装化し、初代通天閣のエントランスを彷彿(ほうふつ)とさせるエントランス吹き抜け大天井を復刻する。事業費は「6億円以上」(西上社長)という。
これまでに塔を支える4本の柱に対してコンクリートと高さ1mの巨大鉄骨梁による補強を行ったうえで免震装置を組み入れており、既存柱がすべて切り離されたことで免震構造のタワーとなった。
所在地は浪速区恵美須東1-18-6。
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西上社長は「ネパールの巨大地震があったばかりだが、大阪でも南海トラフ地震や上町断層地震が懸念されており、展望タワーとしては全国で初めて免震化することになった。通天閣のある新世界の方々を始め多くの方に安心してもらえるものになったと思う」とあいさつし、竹中工務店の永野顕所長は「地上8m部分に工事専用のステージを設けて通行人と工事のスペースを完全に分けることで、工事でおかけする迷惑を最小限にし、通天閣が営業しながら工事ができるようにした。工事は順調に進んでいる」と述べた。
初代の通天閣は1912年に建設されたが、第二次世界大戦で焼失、現在の2代目通天閣が高さ100mの展望タワーとして56年に誕生した。鉄骨造建物として構造的な劣化は進んでいないが、最新の耐震診断で塔の一部が変形する恐れがあることが分かったことなどから、大規模な免震改修工事に踏み切った。
改修イメージ |
さらに、エレベーター棟の内外装を美装化し、初代通天閣のエントランスを彷彿(ほうふつ)とさせるエントランス吹き抜け大天井を復刻する。事業費は「6億円以上」(西上社長)という。
これまでに塔を支える4本の柱に対してコンクリートと高さ1mの巨大鉄骨梁による補強を行ったうえで免震装置を組み入れており、既存柱がすべて切り離されたことで免震構造のタワーとなった。
所在地は浪速区恵美須東1-18-6。
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