2015/05/16

【卒業設計コン】最優秀は吹野晃平さん(近畿大)の「Black Market Decipher」 JIA近畿

日本建築家協会(JIA)近畿支部(松本敏夫支部長)は9日、大阪市中央区の近畿大学会館で学生卒業設計コンクールの公開2次審査(協賛・総合資格)を開き、吹野晃平さん(近畿大)の「Black Market Decipher」を最優秀賞に選出した=写真。

 「Black Market Decipher」は、日当たりや風通しが悪く、住民が減少している鶴橋商店街(大阪市)の改修計画。店舗付き住宅で住宅間の2階に共同のテラスを設け、密集しながらも開放感のある空間づくりを提案している。

審査の様子
寺岡宏治委員(安井建築設計事務所)は「高い実現性。卒業設計の枠を超えている」と絶賛。榊原節子委員(榊原節子建築研究所)は「商店街の今ある魅力をうまく生かしている」、宗本晋作委員(宗本晋作建築設計事務所)は「よくリサーチしている。いろいろな要素を高密度に詰め込んでいるが、周囲とハレーションを起こしていない」と高く評価した。
 吹野さんは「半年間信じてやってきたことが認められ、自信になった。建築学部の1期生として近大に表彰状を持ち帰ることができてうれしい」と喜びを語った。4月から東京芸大大学院に進んでいる。「これから2年間、どんな建築家になるのかじっくり考えていきたい」と話す。
 このほか、優秀賞には甲津多聞さん(大阪芸大)の「溶ける魚」、佳作には伊勢原宥人さん(阪大)の「Shangri=La」と森下孝平さん(神戸大)の「祝祭の杜」を選出した。
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