2015/05/19

【村野藤吾賞】「家プロジェクト」で受賞の妹島氏「新しいチャレンジを後押ししてもらった」


村野藤吾記念会(谷口吉生代表)は15日、東京都目黒区総合庁舎で村野藤吾賞授賞式を開き=写真、受賞者の妹島和世氏に谷口代表から表彰状などが手渡された。谷口代表は「毎年建築界を代表する作品を選定しているが、今回この作品に賞を授与できることを光栄に思う」とあいさつした。

 受賞作品の犬島「家プロジェクト」(岡山市)は、高齢化と過疎化が進む瀬戸内海の小島・犬島で、使われなくなった民家をそれぞれの敷地でギャラリーに置き換えるプロジェクト。既存民家の改装、部材の再利用、アクリルやアルミを使った新築などさまざまな形式で、人々の暮らしと現代美術が共存する風景を生み出している。計画は2008年から始まり、現在までに6棟が建設されている。さらに、これからも新しいギャラリーや宿泊施設が予定されているという。
 授賞式後の記念講演会で、妹島氏は「この作品はわたしにとって新しい試み。どこから手を付けていいかわからないまま島に通い、どこまでやれば完成ということもなく、全体像がどんどん膨らんでくるようなプロジェクト。この賞をいただけたことは、今回のチャレンジを後押ししてもらった気持ちで勇気づけられる」と受賞の喜びを語った。
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