都市再生機構西日本支社は24日、大阪府吹田市の千里青山台団地でワークショップ「建築家・伊東豊雄氏と『みんなの庭』を考えてみよう」を開いた。同団地の居住者ら約20人と、関西の建築学科に在籍する大学・大学院生約10人が参加し、思い思いに庭のアイデアを絵や模型に表現した。
このイベントは、都市機構と伊東氏が昨年立ち上げた団地リノベーションプロジェクトの一環として行われたもの。同プロジェクトでは2年をかけて「居住者参加型デザインによる共用空間リノベーション」と「住戸リノベーション」に取り組むことになっている。
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伊東豊雄氏 |
冒頭、伊東氏は「この団地は緑豊かで非常に美しいランドスケープだが、人があまり歩いていないという印象を持った。住民同士が顔を見知っているということが災害など何かあった時にはとても役に立つと考えており、そういったコミュニケーションの場として『みんなの庭』を考えようと思った。小さな囲いの中に庭をつくり、それを管理することを楽しんでもらいたいので、多世代が参加するこのワークショップで皆さんのアイデアやご意見をお聞きしたい」とあいさつした。
この後、各参加者が自己紹介や団地への思いなどを披露し、スタッフの手を借りながら絵や模型の作成に取り掛かり、完成後はそれぞれの『みんなの庭』を並べて発表会が行われた。
同団地は1965年度から管理を開始しており、戸数は1846戸。緑豊かな住環境が形成されているが、少子高齢化の進行などでかつての活気を失いつつあるという。
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