日本建築家協会(JIA)近畿支部(松本敏夫支部長)の第10回関西建築家新人賞に「moon」の阿曽芙実氏(阿曽芙実建築設計事務所)が選ばれた。19日に大阪市内で開かれた会見で阿曽氏は「素晴らしい賞をいただき大変うれしい。建築家を続けていく自信が持てるようになった」とよろこびを語った。
「moon」は、堺市の密集住宅地に建つ木造2階建て延べ91㎡の個人住宅。玄関と部屋の間にアール状の中廊下(余白の空間)を設け、社会と生活の間にニュートラルな場をつくり出している。
クライアントは夫婦共働きで子どもが2人いる核家族。阿曽氏は「大人がいない時に子どもが帰ってきても包み込んでくれるような家が求められた。限られた敷地・予算による核家族の居住スペースのプランであり、一般解としてひとつの答えが出せたのではないか」と話した。
審査委員長を務めた建築家の矢田朝士氏(ATELIER-ASH)は「コンセプトが明快。余白空間の存在により、効果的に帰宅時、外出時に気持ちをリセットすることができる。また、余白空間のデザインにほかの部屋との類似性がなく、まったくの異なる性質を持たせるという発想にも大変感銘を受けた」と講評した。
松本支部長は「新人賞にふさわしい作品。受賞を今後の励みにしてほしい」と話す一方で「余白空間の開口部の配置など、もう少し丁寧に考えていれば、もっと効果が出たのでは」とアドバイスした。
今回は12作品の応募があった。矢田氏は「現地審査した6作品はどれも環境に配慮しクライアントに寄り添った『やさしい建築』ばかりで、全体的に質は高かった」と感想を述べた。
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「moon」は、堺市の密集住宅地に建つ木造2階建て延べ91㎡の個人住宅。玄関と部屋の間にアール状の中廊下(余白の空間)を設け、社会と生活の間にニュートラルな場をつくり出している。
クライアントは夫婦共働きで子どもが2人いる核家族。阿曽氏は「大人がいない時に子どもが帰ってきても包み込んでくれるような家が求められた。限られた敷地・予算による核家族の居住スペースのプランであり、一般解としてひとつの答えが出せたのではないか」と話した。
審査委員長を務めた建築家の矢田朝士氏(ATELIER-ASH)は「コンセプトが明快。余白空間の存在により、効果的に帰宅時、外出時に気持ちをリセットすることができる。また、余白空間のデザインにほかの部屋との類似性がなく、まったくの異なる性質を持たせるという発想にも大変感銘を受けた」と講評した。
松本支部長は「新人賞にふさわしい作品。受賞を今後の励みにしてほしい」と話す一方で「余白空間の開口部の配置など、もう少し丁寧に考えていれば、もっと効果が出たのでは」とアドバイスした。
今回は12作品の応募があった。矢田氏は「現地審査した6作品はどれも環境に配慮しクライアントに寄り添った『やさしい建築』ばかりで、全体的に質は高かった」と感想を述べた。
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