新潟潜水興業(本社・新潟市、高橋和彦社長)は、遠隔操作式の水中切断ロボットを開発した=写真。桟橋の基礎部分となる鋼管杭などの溶断を無人化することで、可燃性ガスの小爆発による事故を未然に防止する。また、安全性だけでなく、経済性も優れており、港湾構造物の老朽化対策への寄与が期待される。同社ではこの先進技術に対する特許を申請中。将来的にはNETIS(新技術情報提供システム)などへの登録を目指す方針だ。
桟橋撤去工事に伴う鋼管杭の切断は、潜水士による酸素アーク切断が一般的だが、新潟県内を始めとする天然ガス(水溶性)の産出地では鋼管内にメタンガスなどがたまりやすく、施工中に小爆発の危険が伴う。一方、潜水士の退避が可能なワイヤーソーイング工法は費用負担が大きくなり、今後需要が見込まれるメンテナンスに不向きな側面がある。
水中切断ロボットは、それらのデメリットを考慮して製作。油圧ドリル、ケレン、切断、塗装の各ユニット、フローター推進機で構成する。
潜水士は円形の機器一式を鋼管杭に装着した後、船上からモニターテレビを通じて遠隔操作する。施工手順は、油圧ドリルで排気孔(上部)と注水孔(下部)を開けた後、両穴にバルブを取り付ける。注水孔からポンプ送水し、その水圧でメタンガスを排気孔から強制的に押し出す。続いて、かきがらを取り除き、鋼管杭を切断。最後に溶接部を塗装(水中防食塗装)する。
桟橋のほか、パイプライン、沈船の撤去などでの活用を視野に入れている。
同社は4月28日、新潟市中央区の万代島ビルで発表会を開催。注目度が高く、国、県の職員など約30人が参加した。
会合では、同社の長谷川博工事部長が水中切断ロボットの概要などを説明。今回の開発を支援した、新潟工科大の大金一二准教授と長岡技術科学大の門脇敏教授も講演した。安全面では、リスクアセスメントについて長岡技術科学大と共同研究している。
その後、近くの実験会場に移り、ロボットの試運転を実際に見学した。
長谷川部長によると、遠隔操作式の水中切断ロボットの開発は国内で初めて。施工実績はないものの、「国などの発注機関に今後PRし、活用を働き掛けたい」と話している。
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桟橋撤去工事に伴う鋼管杭の切断は、潜水士による酸素アーク切断が一般的だが、新潟県内を始めとする天然ガス(水溶性)の産出地では鋼管内にメタンガスなどがたまりやすく、施工中に小爆発の危険が伴う。一方、潜水士の退避が可能なワイヤーソーイング工法は費用負担が大きくなり、今後需要が見込まれるメンテナンスに不向きな側面がある。
水中切断ロボットは、それらのデメリットを考慮して製作。油圧ドリル、ケレン、切断、塗装の各ユニット、フローター推進機で構成する。
潜水士は円形の機器一式を鋼管杭に装着した後、船上からモニターテレビを通じて遠隔操作する。施工手順は、油圧ドリルで排気孔(上部)と注水孔(下部)を開けた後、両穴にバルブを取り付ける。注水孔からポンプ送水し、その水圧でメタンガスを排気孔から強制的に押し出す。続いて、かきがらを取り除き、鋼管杭を切断。最後に溶接部を塗装(水中防食塗装)する。
桟橋のほか、パイプライン、沈船の撤去などでの活用を視野に入れている。
同社は4月28日、新潟市中央区の万代島ビルで発表会を開催。注目度が高く、国、県の職員など約30人が参加した。
会合では、同社の長谷川博工事部長が水中切断ロボットの概要などを説明。今回の開発を支援した、新潟工科大の大金一二准教授と長岡技術科学大の門脇敏教授も講演した。安全面では、リスクアセスメントについて長岡技術科学大と共同研究している。
その後、近くの実験会場に移り、ロボットの試運転を実際に見学した。
長谷川部長によると、遠隔操作式の水中切断ロボットの開発は国内で初めて。施工実績はないものの、「国などの発注機関に今後PRし、活用を働き掛けたい」と話している。
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