2015/05/13

【カーボンニュートラル賞】日本初のマイナスエネルギービルで大賞! 清水建設の「生長の家“森の中のオフィス”」


建築設備技術者協会(JABMEE、田辺新一会長)は12日、建物の省エネルギー化や再生可能エネルギー利用の優れた取り組みを評価する第3回「カーボンニュートラル賞」受賞者を発表した。全国から21件の応募があり、大賞には清水建設の「生長の家“森の中のオフィス”-日本初のゼロエネルギービル」が選定された=写真。同賞運営委員長を務めた野部達夫副会長は、「応募作21件中、リニューアルが5件、設備単体の応募が6件だった。新築中心だったこれまで比較して応募作の多様化が進んでいる」と総評した。

 大賞作品は、省エネルギー化と再生可能エネルギーを使用した創エネルギーの工夫によって日本初のマイナスエネルギービルを実現した点が高く評価された。受賞者は6月24日の本部総会で表彰する。
 第4回カーボンニュートラル賞は9月上旬から応募を受け付ける。対象は、JABMEE会員または賛助会員の建築設備士が関与した新築、改修を含む建築・建築設備など。
 そのほかの受賞業績と受賞者は次のとおり。
 〈カーボンニュートラル賞〉
 ▽さくらインターネット石狩データセンター外気冷房型データセンターの構築=大成建設▽三建設備工業つくばみらい技術センターZEB化改修=三建設備工業▽電算新本社における環境配慮オフィスの実現=日建設計▽静岡ガス本社ビル=同▽神戸薬科大学80周年記念館における環境設備計画と実施=竹中工務店▽阿波銀行鴨島支店全館LED照明と太陽光発電による照明エネルギーのカーボンニュートラルの実現=日建設計▽九電工アカデミーにおける環境配慮技術の計画と実証評価=同。
 〈同支部奨励賞〉
 ▽ホテルまほろばESCO事業=池田煖房工業▽キヤノンSタワーにおける竣工後十年間の環境負荷軽減の取り組み=大林組▽清水フードセンター大学前店におけるスーパーのエネルギー消費特性に配慮した省CO2事業=菱機工業▽中国電力本社ビルにおける省CO2改修=中国電力▽西南学院中学校・高等学校の自然エネルギー利用=鹿島。
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