成田空港にTOTOが設置したトイレ体感施設「GALLERY TOTO」がオープンした。トイレを使用する「体感」を通じ、日本のトイレの最先端技術とトイレの文化を世界に発信する施設として期待が集まる。設計したクラインダイサムアーキテクツ(東京都渋谷区)のアストリッド・クライン氏は、「トイレがアートになることを示し、使った人に驚きを感じてほしい」と語る。写真は映像を投影した外壁(撮影:DAICI ANO)。
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内部から滑走路まで見渡せる |
ガラスで囲まれた空間に白いブースが彫刻のように林立し、それぞれの配置とデザインに変化を加えることで外部からの視線を妨げながら滑走路の飛行機まで見通せる独特の開放感を生み出した。「閉鎖的なものとされているトイレを開くことで、アートギャラリーのような空間にしたかった」と同じく設計を担当したマーク・ダイサム氏。クライン氏も「隠れて入るのではなく、行きたい、見たい、入りたい空間を目指した」と設計を振り返る。外壁は特殊な布をキャンバスとするLED(発光ダイオード)パネルで覆い、映像を投影。流水やトイレをイメージした動画を流す。「待っている人にも楽しんでもらいたい」とクライン氏。
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アストリッド・クライン氏(右)とマーク・ダイサム氏 |
式典でギャラリーを見たTOTOの張本邦雄会長は、「日本と西洋に精通した建築家だからこそ、トイレの新しい価値観を示すことができたのだと思う。外国人のお客さまにはトイレの持つ技術力だけでなく、この空間が持つ居心地の良さを体験してほしい」と期待を込めた。
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