西日本旅客鉄道(JR西日本)は1日、2016年4月29日にオープンする京都鉄道博物館の整備状況を報道向けに公開した。日本の近代化をけん引した貴重な車両53両を展示するほか、体験学習スペースなども設ける全国最大級の「鉄道文化拠点」の完成に向け、工事を着々と進めている。設計施工は大成建設が担当している。
JR西日本広報部京都鉄道博物館開業準備室の飯田稔督室長は「来客の想定はファミリーが中心。鉄道の歴史をぜひ体感してほしい」と話しており、初年度100万人の来場を目標に据えている。
同施設は、8月まで営業していた梅小路蒸気機関車館に博物館棟などを増築してリニューアルするもの。国の重要文化財に指定されている扇形車庫や1997年に移築した04年建設の旧二条駅舎を引き継ぐほか、S造3階建ての本館など5棟、総延べ3万0435㎡の施設を新設する。工事は今月中に完了する予定だ。
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本館1階には鉄道の歩みを写真や映像で紹介するスペース、車両の仕組みを学ぶことができるスペースを設置する。また、DD51ディーゼル機関車やEF66電気機関車はかさ上げ展示し、車両の底面が見学できるようになっている。
施設2階には関西の鉄道の歴史や鉄道と文化、鉄道貨物関連をテーマにした展示や運転シミュレーター、自動列車停止装置が体験できるコーナーのほか、幅30m、奥行き10mの超巨大鉄道ジオラマでは日本全国のさまざまな鉄道模型が鉄道の1日を演出する。
そのほか、屋外には蒸気機関車や0系新幹線1号機など各時代を象徴する車両が並ぶプロムナードや1914年建設の旧京都駅上屋を再利用した「トワイライトプラザ」を設置。ことし3月に廃止した寝台特急「トワイライトエクスプレス」のけん引車(EF81)などを展示する。
建設地は京都市下京区観喜寺町3-14の梅小路公園内。
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