東京地下鉄は5、6の両日、銀座線渋谷駅移設に伴う線路切替工事を実施した。線路北側に新たな橋脚を設置する際の作業スペースを確保することが目的で、銀座線の一部区間を終日運休し、工事桁やレールを設置。同駅東側の、浅草から渋谷方面に走行する線路約176mを南側に約3.5m移設した。19、20の両日は、同区間の渋谷から浅草方面に走行する線路を今回の工事で空いた個所に移設する。
銀座線渋谷駅は、2009年1月から利便性向上などを目的に、ホームを表参道駅方向へ約130m移設する工事を進めている。新しいホームは2つの線路に挟まれた島式構造を採用し、ホーム幅も約1.7倍の12mに拡幅する。あわせて、東口広場と明治通りにある7基の橋脚が3基となるため高架下の空間が広がり、駅前広場空間の拡充と道路交通の円滑化が図られる。19年度にホーム供用開始、21年度に工事完了を予定している。総工費は約290億円。
線路切替工事は、東急建設・清水建設・鹿島JVが施工する「東口広場工区」内の区間、東急建設・清水建設・鹿島JVが施工する「明治通り工区」内の区間、東急建設・大成建設JVが施工する「金王工区」内の区間の計約176mの移設を実施。4日夜間から明治通りとバスロータリーの一部を規制し、5、6の両日は渋谷~表参道駅間と青山一丁目~溜池山王駅間を終日運休した。5日には約100人の作業員が給電用レールや各種ケーブル、既設のレールを撤去後、計6基の大型クレーンでレールを支える工事桁や新しいレールを搬入、設置した。6日は給電用レールの復旧や運転再開に向けた各種点検などを実施した。
今後は、新ホーム設置や分岐器設置などの準備のため、ホーム供用開始までに計3回の線路切替工事を予定している。
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