2015/09/30

【日本道路】子ども時代に野外体験 自然に親しむ次世代育成へ「森の探検隊」開始!


 長年にわたって全国各地で自然保護や環境保全など、さまざまな社会貢献活動を展開してきた日本道路は、CSR(企業の社会的責任)活動の一環として、2015年度から「次世代の育成」に主眼を置いた子ども向け野外体験活動、「森の探検隊」を始めた。広島県で唯一、日本の棚田百選に選ばれている井仁棚田(安芸太田町)を体験活動の場として提供し、子ども時代にしか身に付けることができない自然への気付きや感性を育む。今後は、より内容を充実させた次世代育成の取り組みを全国に拡大していく考えだ。

 森の探検隊は、同社の子会社であるスポーツメディア(本社・東京都港区、三ツ橋康社長)との協働で実施。スポーツメディアが広島市で運営している東雲スイミングクラブのスタッフが中心となって展開している。
 日本道路の木谷浩一経営企画部担当副部長は「これまでは、どちらかといえば地域や業界団体からの依頼を受けて社会貢献活動を展開してきたが、地域との共生と次世代を育成する自主的な活動として企画した」と説明する。
 15年度は、夏(8月23日)、秋(9月27日)、冬(11月15日)の計3回、井仁棚田交流館とその周辺の田んぼや森をフィールドとして提供し、幼稚園の年長8人と小学校2年生8人の計16人が自然を体験する。参加メンバーは毎回固定で、季節の移り変わりを体感してもらう。
 9月27日には、子どもたちによる稲刈り体験が行われたほか、4グループに分かれて森の中を散策した。細かいプログラムはなく、子どもたちの自由意思を尊重するのが基本コンセプトで、隊長を務める東雲スイミングクラブの江田理英マネージャーは「子どもたちは、自分がやりたいことをやらせてもらえて、自由を満喫している」と笑顔を見せる。

思い思いの「里山の開き」をつくる

 栗ごはんなど秋の味覚をふんだんに取り入れた昼食後には、工作の時間として、稲刈りや散策中の発見などを各グループが模造紙上に再現し、思い思いの「里山の秋」を完成させた。
 夏に続いてスタッフとして参加した日本道路中国支店経理課の梅野一真さんは、「前回と同じメンバーなので緊張もとれ、チームワークもできてきた。日ごろは子どもと触れ合う機会がないので、生き生きとしたパワーをもらい、仕事の活力にもなる」と目を細める。
 「夏の段階で手応えを感じていた。子どもたちが思い出になるような深い経験を積んでもらえればうれしい」と語る木谷副部長は、新たに始めた次世代育成の取り組みについて、「次年度以降も、より内容を充実させて活動を継続していきたい」と次なるプランを練る。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 【EE東北】ドローン競技会、優勝はパシコン(総合技術部門)とパナックス・ジャパン(一般参加部門)!  東北地方整備局を始めとする発注機関と建設関連団体などでつくるEE東北実行委員会は2日、仙台市宮城野区の夢メッセみやぎでUAV(ドローン)競技会を開いた。総合技術部門はパシフィックコンサルタンツ・計測リサーチコンサルタント(宮城)、一般参加部門はパナックス・ジャパンがそれぞれ優勝した。写真は昨年の様子  同競技会は、建設事業における調査設計や工事、災害対応でのUAVの利活用・普及などを目的に2015年からEE東北に合わせて開催している。今… Read More
  • 【EE東北】全国一の出展規模で開幕! 52題のプレゼン、ドローン競技会も  最新の建設技術・工法を一堂に集めて公開する「EE東北16」が、2日まで仙台市宮城野区の夢メッセみやぎで開かれている=写真。東北地方整備局や東北6県・仙台市、東日本高速道路東北支社、建設関連10団体でつくるEE東北実行委員会(委員長・鈴木研司東北地方整備局企画部長)の主催。2日間で1万4000人の来場を見込んでいる。  26回目となる今回は『広げよう新技術つなげよう未来へ』をキャッチフレーズに、304者が東日本大震災からの復興を加速化させ… Read More
  • 【愛建協と担い手NW】型枠、内装工事を高校生が実習! 建設専門工事業への入職PR  中部圏建設担い手育成ネットワーク協議会と愛知県建設業協会は5月31日、名古屋市中区のデザインホールで建設専門工事業合同体験フェアを開いた。担い手不足が顕著な建設専門工事業に若者を呼び込むため、鉄筋や躯体、塗装など業種ごとに紹介ブースを設け、高校生や高校教諭らに仕事内容などを説明した。  会場では名古屋市立工芸高校建築システム科の生徒が型枠、内装工事を実習する模様を公開した。また、一般の来場者にも左官の作業などを体験してもらった。 このほ… Read More
  • 【寒地土木研究所】「北のくらし」を支える技術が学べる! 研究施設を一般公開 7/1、2@札幌  寒地土木研究所は、7月1、2の両日、札幌市豊平区平岸1条3丁目の同所で研究施設を一般公開する。「知ってみよう土木が支える北のくらし」をキャッチフレーズに、展示や実演を通じて最新の研究内容と施設を紹介する。  時間は両日とも午前10時から午後4時まで。土木技術者向けの研究説明コーナーも開設する。参加無料。問い合わせ先は同研究所・電話011-590-4046。 研究チーム・ユニットごとの主な公開内容は次のとおり。 ▽寒地構造=輪荷重走行試験… Read More
  • 【ヒルズ街育】超高層ビルのごみはどうなる? 「ごみゼロの日」にリサイクルセンターを見学  森ビルは29日、東京都港区の六本木ヒルズで、親子向け教育プログラム「ヒルズ街育(まちいく)プロジェクト」の「六本木ヒルズで学ぶ、リサイクルのヒミツ探検ツアー」を開いた。ツアーは30日の「ごみゼロの日」に合わせて実施したもので、超高層ビルのごみを効率的に収集する巨大なリサイクルセンターなどを見学、循環型社会実現に向けた取り組みの重要性を訴えた。午前の部は9組20人、午後は9組24人が参加した。  同センターを案内した管理事業部管理運営部運… Read More

0 コメント :

コメントを投稿