北陸地方整備局利賀ダム工事事務所から受託した「平成25年度利賀ダム付替市道岩淵橋照査及び修正等設計業務」で2014年度完成優良委託業務事務所長表彰を受賞。管理技術者として同業務に携わった自身も優良建設技術者事務所長表彰に輝き、「身に余る光栄。この受賞を糧に女性土木技術者のロールモデルとなれるよう、一層の研さんに努めたい」と気を引き締める。
業務は01年度に設計された岩淵橋について、最新の道路橋示方書などを踏まえて照査、修正設計した。同橋がダム湛水域に位置し、貯水池周辺の地すべり地帯に架けられることから、「現況水位観測結果などを反映した適切な設計条件の設定と、災害時の橋梁としての機能維持が課題だった」という。設計条件の早期設定を念頭に置き、発注者の協力を得ながら、各種データを収集した。結果として「橋梁の形式検討や基礎選定などで、耐災害性の高い構造が提案できた」と胸を張る。
また、橋梁だけでなく、地すべり、河川護岸と手掛ける設計分野が多岐にわたるため、各条件の確実な情報共有も課題となった。「共通メールアドレスを使用した受発注者間の包括的な意思疎通や関係者全員による会議を通じて方針決定、照査などを実施、成果品の品質向上と作業効率化を同時に図った」と振り返る。
選定理由では維持管理を見据えた橋梁の修正設計とともに、「取付道路の地すべり対策、既設頭首工の撤去による河床変動の影響などを多角的にマネジメントし、的確な判断で新技術、新工法を取り入れた」と高く評価された。
女性の活躍が目覚しい昨今、同社は「女性技術者の会(通称・なでしこ会)」を設立。「(女性が)働き続けやすい職場環境と一人ひとりが輝ける会社」を目指す。
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