2015/09/28

【現場最前線】深さ69m! 外環東名JCTに大深度トンネル立坑完成、シールド機発進へ


 国土交通省関東地方整備局、東日本高速道路関東支社、中日本高速道路東京支社が進める東京外かく環状道路事業の東名ジャンクション(JCT)(仮称)で本線シールド機を発進する、深さ約70mの大深度地下のトンネル立坑工事が完成した。25日、東京都世田谷区の現地で報道関係者を対象とした見学会が開かれた。立坑工事は中日本高速道路東京支社が発注し、施工は清水建設・熊谷組JVが担当する。今後は2015年度中のシールド機組み立てを目指しており、16年度にトンネル掘進工事に着手する見通しだ。

 立坑の大きさは28m×48m、深さ69mで、今後掘進するトンネルの外径は約16mとなる。立坑工事ではニューマチックケーソン工法を採用した。同工法の採用により、水が浸入しないよう地下水圧と同等の圧縮空気を深さ69mまで送り込み、「気圧が高い場所での工事で、作業時間が限られる」(中日本高速道路東京支社東京工事事務所の柳野和也工務課長)という厳しい制約条件下での工事となった。
 東京外かく環状道路事業は都心から約15㎞の圏域を環状に連絡する長さ約85㎞の道路。今回の立坑工事は、このうち関越道から東名高速までの大泉JCT~東名JCT約16㎞で初の本格的な工事となる。

深さ69㍍の立杭

 今回の立坑工事で発生した約10万m3の掘削土は既に公共工事に活用している。大泉JCT~東名JCT全体の掘削土は約1000万m3発生する見込みだ。
 本線トンネルの施工は、(南行)東名北工事を鹿島・前田建設・三井住友建設・鉄建・西武建設JV、(北行)東名北工事を大林組・西松建設・戸田建設・佐藤工業・錢高組JVが担当する。
 一方、大泉JCTから南進する本線トンネル(南行)大泉南工事を清水建設・熊谷組・東急建設・竹中土木・鴻池組JV、同(北行)大泉南工事を大成建設・安藤ハザマ・五洋建設・飛島建設・大豊建設JVが担当し、井の頭通り付近(武蔵野市吉祥寺南町)で接合する計画だ。
 この日は、東名JCT(仮称)予定地で発見された古墳時代の殿山横穴群の発掘調査の状況も公開された。調査はことし8月から東京都スポーツ文化事業団が4300㎡の範囲で行っている。
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