京都工芸繊維大学工芸科学部造形工学課程の2016年卒業研究・制作展が18日から21日まで、京都市中京区の京都文化博物館で開かれた=写真。建築コースと意匠(デザイン)コースの合同展で、建築部門57作品、論文部門45作品、意匠部門40作品が展示された。また、大学院の建築設計学専攻第11回修了制作展も同館で開催された。両展とも総合資格学院を運営する総合資格が協賛した。写真は審査員賞の「架ける建築ー木密地域再生計画」。
最終日の21日には、ゲストにUID一級建築士事務所代表の前田圭介氏、GK京都顧問の吉田治英氏を招き、学生作品講評会などが行われた。建築の部は、獅子島啓太さんの「架ける建築ー木密地域再生計画」、内藤佑さんの「KURASHIKI HUB―倉敷駅前再開発による観光促進」、松岡瑛美さんの「巣のような建築」の3作品に絞られ、獅子島さんの作品が審査員賞に輝いた。
獅子島さんの作品は、木造密集地域を更新する建築提案。2階レベルに新たな道(インフラ)を通し、都市という大きなスケールでリノベーションを行う。浮遊する庭のような建築を架けることで、木密地域の諸問題を解決すると同時に、新たなインフラによって新しい暮らし方を実現する。授賞式後、「建築で世の中を豊かにしたいと考えているので、社会問題となっているテーマに挑戦してみた。まだまだ荒削りで未熟だが、設計を通して社会にかかわり完結させていきたい」と抱負を語った。
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