2016/02/13

【大豊建設】工事現場に彩りと親しみを 女性社員のアイデア光る「DEAR Project」


 大豊建設は、女性社員が中心となって進める新プロジェクト「DEAR Project」を開始した。現場の改善活動や周辺環境への配慮に女性の「気づき」を取り入れ、現場周辺地域の安全確保や安心感を与える環境づくりを進める。第1弾となる「DEAR Kabukicho」では、多くの人が行き交う繁華街という場所柄を考慮して、仮囲いのデザインや現場周辺の清掃などの取り組みを実施した。

 プロジェクトは、DEARに「現場周辺地域に対して親愛をもって工事中の安全を確保し、安心感を与え続ける環境づくりに務める」という意味を込め、「Daiho-Environment、Action、Relation」の頭文字を取って命名した。2015年4月ごろから建築や設計、設備なども含めた社内の各チーム、分野から選出されたメンバー10人程度で、プロジェクトの内容や方法などの検討を開始した。

歌舞伎町の仮囲いの前で清掃活動

 活動内容は大きく「安全」「地域貢献」「環境」の3点。安全活動では仮囲いコーナーの衝突防止や夜間照明の設置、地域貢献活動では道路清掃、町内会や警察などの地域活動の掲示スペースの提供など、ほかにも仮囲いや足場シートのデザイン、クオリティーの高いディスプレーの設置などに取り組む。
 プロジェクトの中心になって動いているのは、東京支店積算部積算課に所属する森川紘子さんと同建築部第一工務課に所属する佐藤梢さん。2人とも普段は社内での作業が多く、「現場へ行くのは工事が始まる前が多く、動いている現場へ行くことはほとんどなかった」と話す。

冬バージョンのディスプレー

 初弾プロジェクトとなる「DEAR Kabukicho」は、新宿・歌舞伎町の入り口の「(仮称)Sタワープロジェクト新築工事」で▽建設現場の仮囲いのデザイン▽ディスプレーの設置▽現場周辺の清掃活動に取り組んだ。仮囲いのデザインには発注者である「すずや」の創業当時の建物外観イメージを取り入れ、ディスプレーにも同社商品を用いて季節に合わせた展示を展開した。こういった取り組みにより、新築建物のデザインコンセプトである「LINK(つなぐ)&CONTRAST(対比)」が示す、歌舞伎町の顔や伝統とモダンの融合を表現した。

クリスマスバージョン
お正月バージョン

 ディスプレーは大通りに面した仮囲いに設置したため、レイアウトを変更する時には現場での作業となった。現場の作業員もいる中での作業となるため、作業員と交流する場面も多々あった。プロジェクトを通じた交流により、日常業務にも良い影響が出ているという。
 今後も2人を中心にさまざまな現場でプロジェクトを実施していく予定だ。移動中なども常に新たな取り組みを考えてしまうと話し、「子どもの多い地域の現場などでは壁面に絵を描いてもらうのはどうだろうか」など次の現場へのアイデアもふくらむ。
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