東北地方整備局が、青森県の岩木川水系岩木川の上流部に位置する西目屋村で建設を進めている津軽ダムの試験湛水が13日に始まり、同村中央公民館で湛水式が盛大に開かれた。2016年度の竣工を予定している。施工は安藤ハザマ・西松建設JVが担当している。
津軽ダムは、既設の目屋ダムの再開発事業として建設されるもので、目屋ダムと比べ堤高は1.5倍の97.2m、総貯水容量は3.6倍の1億4090万m3となる。
洪水被害の軽減と流水の正常な機能維持のほか、かんがい用水、水道用水、工業用水および発電にも利用する多目的ダムとしての役割を担う。さらに、地域の新たな観光資源としても活用される計画だ。
この日の式典には、津島淳国土交通大臣政務官、大西亘国土交通省水管理・国土保全局治水課長、川瀧弘之東北地方整備局長、関和典西目屋村長、安藤ハザマの小野俊雄会長ら関係者約150人が出席した。
津島政務官は「試験湛水はダム建設工事の総仕上げの段階に入ったということであり、これまで過酷な条件の中、安全作業を続けて来られた工事関係者に感謝する。ダムの安全性をチェックした上で、その効果を1日も早く発揮させるため最大限努力していく」と式辞を述べた。
関村長は「関係者みんなが一生懸命につくっているダムであり、後世につくって良かったと言われるダムにすることがわれわれの責務だ」と語った。
このあと、来賓の祝辞や鈴木勇治津軽ダム工事事務所長による工事経過報告に続いて、代表者が閉塞ゲートの降下スイッチを押し、現地を映したモニターで閉塞の完了が報告されると、会場から大きな拍手が沸き起こった。引き続き万歳三唱が行われ、待望の湛水開始を祝った。
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