広島8大学卒業設計展2016実行委員会(近大、広大、広島工大、広島国際大、広島女学院大、福山大、安田女子大、山口大)主催による同設計展が12日から17日まで、広島市中区の旧日本銀行広島支店で開かれた。ことしも8大学のほか、招待校6校(穴吹デザイン専門学校、岡山理科大、呉高専、島根大、福山市立大、米子高専)の学生の作品82点が出展され、17日に開かれた広島平和記念卒業設計賞の審査会では、最優秀賞に近大工学部建築学科の市場靖崇さんの『都市の船廠・街の力によって建ちあがる新たな建築の造られ方』=写真=が選ばれた。
審査会には、審査員として建築家の富永譲(委員長)、團紀彦、中村拓志各氏と総合司会者として島田陽氏を招き、学生のプレゼンテーションを受けて、例年以上に熱い議論が展開された。
審査の結果、最優秀のほか優秀賞に安田女子大家政学部生活デザイン学科の山本真美さんの『0-base・固定概念や社会的価値観からの解放』、近大工学部建築学科の渡部桃子さんの『ART APARTMENT OF FURNITURE-家具と暮らす、家具で遊ぶ・アーティストのための共同住宅』、同大の藤井隆道さんの『互恵の杜-木の畑のある暮らしのすすめ・人・建築・森を繋ぐ新たな林業集落の提案』の3点が選定された。最優秀と優秀の各賞は、日本建築家協会(JIA)全国学生卒業設計コンクール2016の候補作品となる。
表彰式 |
表彰式では最優秀、優秀者のほか、審査員特別賞3点、来場した一般市民が審査に参加し最も票を集めた市民賞1点の受賞者に対して各審査員らから表彰状や記念品が贈られた。実行委員会を代表して顧問を務める広島大学の岡河貢氏が学生をねぎらうとともに審査員らが総評を述べた。この中で富永委員長は「学生の自主的な企画であり、かつ、すばらしい会場で卒業設計展を開けることをうらやましく思う。きょうは地方のエネルギーを感じることができ、楽しい講評会だった」と総評した。
また、このイベントに特別協賛し、出展された卒業設計の作品集を出版する総合資格学院からは、広島校の山代篤学校長が出席し「作品集を通して広島の卒業設計を紹介できることを誇らしく思っている。これからも建設技術者として、夢あふれる安全で安心な建築作品を世に送り出してほしい」とエールを送った。
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