■千葉県建築学生賞 大学生最優秀に中西芳樹さん(千葉大)の「赤山地下壕改築計画」
千葉県建築学生賞協議会(安達文宏会長)は、展示会「第28回千葉県建築学生賞」を千葉市中央区のきぼーるで11日から13日まで開いた。県内の建築系の大学や高校など計8校24作品が出展した。12日に審査委員らによる公開審査を行い、大学生の部の最優秀賞は千葉大の中西芳樹さん=写真=を選んだ。13日に表彰した。
安達会長は「この賞は多くの人たちに支えられている。学生のみなさんが社会に出てからも継続してサポートをしていきたい」とあいさつした。
最優秀賞の中西さんは「実力不足を感じていたので、受賞できて大変うれしい。周りのサポートに感謝している」とコメントした。
入賞作品は次のとおり(敬称略)
=大学生の部=
〈最優秀賞〉中西芳樹(千葉大)=赤山地下壕改築計画。
〈優秀賞〉山口薫平(東京理科大)=道後湯神前冠山湯浴郷
塩田直哉(日本大)=舞台裏のわらしべ。
〈特別賞〉高橋洸太(千葉大)=名付けられた碑
嶋田緒音(千葉工大)=深層に有る、表層の断片。
=高校生の部=
〈金賞〉大角日和(市川工高)=いばしょ~大人たちの休憩所~。
金成朋貴(京葉工高)=穴川公園図書館。
〈銀賞〉伊藤紫苑(市川工高)=くつろげる美術館。
〈銅賞〉松木拓也(市川工高)=蜂の巣ホテル
長谷川喬士(市川工高)=店舗付き事務所「地域の塔」
遠藤澪児(東総工高)=Happiness house
木内俊輔(東総工高)=食う寝るところに住むところ。
〈市民賞〉藤沼悠生(千葉工大)、大角日和(市川工高)。
〈なの花会賞〉高橋洸太(千葉大)。
〈JIA出展作品〉大学生の部の最優秀賞と優秀賞の3作品。
■NAF中部卒業設計展 最優秀は大橋怜さん(名工大)の『変容する祭帯』
中部地方で建築を学ぶ学生の卒業設計を建築家らが評価する「NAGOYA Archi Fes(NAF)2016中部卒業設計展」が11-13の3日間、名古屋市千種区の吹上ホールで開かれた。学生らで構成するNAF実行委員会が主催し、総合資格学院・総合資格が共催した。審査した結果、大橋怜さん(名工大)の『変容する祭帯』が最優秀賞に輝いた。
「創造のスペクトル」をテーマに中部圏(愛知、岐阜、三重、静岡、長野、福井、富山、石川、新潟、山梨)の大学、短大、高専、専門学校生から72作品の応募があった。総合審査員は難波和彦+界工作舎代表の難波和彦(委員長)、GAシリーズ編集長の二川由夫、みかんぐみの加茂紀和子、東京芸大美術学部准教授の金田充弘の4氏。総合司会は光嶋裕介建築設計事務所主宰の光嶋裕介氏が務めた。
2位は市川綾音さん(名大)の『Bee Agri-City』、3位は毛利公晟さん(金沢工大)の『居心地のいい、不愉快さ』。総合資格学院賞は山本雄一さん(豊田工業高専)の『心のトポフォリア-11の環境因子に基づく心療空間の探求-」が受賞した。
■デザインレビュー2016 最優秀は元村文春さん(九州産業大)の「金魚の水荘」
「触発」をテーマとしたデザインレビュー2016が11、12日の2日にわたり、福岡市の福岡大学60周年記念館ヘリオスホールで開かれた。多様な議論やプレゼンテーションを通じてお互いを触発し合う刺激に満ちたイベントとなった。予選を勝ち抜いた13作品による決勝審査では、最優秀賞に元村文春さん(九州産業大)の「金魚の水荘」が輝いた。元村さんは2月のトニカ北九州建築展2016でも最優秀賞に選ばれており、見事2冠を達成した。
デザインレビューは、建築を学ぶ学生の作品をプロの建築家が講評することで、参加者と一緒にデザインの可能性やリアリティーについて広く意見交換する活動として企画され、ことしで21回目を迎えた。主催は同学生実行委員会(下岡未歩委員長)。日本建築家協会(JIA)九州支部が共催し、総合資格学院(岸隆司学院長)が特別協賛した。
クリティークは石井健(ブルースタジオ)、伊藤麻里(UAo)、大野博史(オーノJAPAN)、末光弘和(SUPE)、松山将勝(松山建築設計室)の各氏が務め、司会を平瀬有人佐賀大准教授が担当した。
ことしは全国から332点の応募登録があり、予選審査で本選進出70作品を選考した。ポスターセッションで決勝進出13作品を選び、決勝は学生自らのプレゼンテーションとクリティークによる質疑応答形式で進められた。プレゼンテーション終了後に審査員の投票、議論で入賞者を選出した。
元村さんの作品は金魚の産地として有名な熊本県長洲町を舞台に、現在は町に対して開かれていない養魚場に格子状の桟橋を据え付けて一般の人も鑑賞できる場をつくり、養魚場を町に開き顕在化することで長洲町にしかない建築を提案した。リアリティーや完成度が高い提案に加え、造形の美しさも高く評価され、審査員全員の票を獲得した。
優秀賞には矢野ひかるさん(名古屋工業大)の「加子母で生きる~100年後の未来」、遠藤由貴さん(九州大)の「まちを穿つ砂蒸し温泉街」が選ばれた。
閉会式では総合資格学院天神校の三橋浩史学校長が「学生らしい作品が多く新鮮だった。今後もデザインレビューが長く続き、建築界を盛り上げられるよう支援していく」と述べた。角銅剛太JIA九州支部長は「今後建築に長く携わる中で悩み、立ち止まった時はJIAの扉をたたいてほしい」とエールを送った。
クリティーク賞、JIA卒業設計選奨(全国卒業設計コンクール九州地区予選通過者)の受賞者は次のとおり(敬称略)。
〈クリティーク賞〉
石井健賞=寺岡波瑠(名城大)
伊藤麻里賞=谷大蔵(神戸大)
大野博史賞=野嶋淳平(九州大)
末光弘和賞=中山颯梧(同)
松山将勝賞=江上史恭(崇城大)。
〈JIA卒業設計選奨〉
美藤和也(九州産業大)
武谷創(九州大)
野嶋淳平(同)
遠藤由貴(同)
倉員香織(同)
元村文春(九州産業大)。
■JIA新潟・大学卒業設計コン 金賞は河野裕太さん(長岡造形大)の「浦に幸わう海神の湊」
日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部新潟地域会(小川峰夫代表)は12、13の両日、新潟県長岡市のシティプラザホール「アオーレ長岡」で第18回新潟県内大学卒業設計コンクール2016を開いた=写真。出展13作品を審査した結果、河野裕太さん(長岡造形大)の「浦に幸わう海神の湊」を金賞に選定した。同作品は全国学生卒業設計コンクールへと駒を進める。
今回は新潟大と長岡造形大から各5点、新潟工科大から2点、新潟職業能力開発短期大から1点の出展があり、JIA関東甲信越支部の役員、新潟、群馬、長野の各地域会員が審査した。
また、15年度JIA新人賞を受賞した柳澤潤氏(コンテンポラリーズ)が特別審査員を務めた。自身が手掛けた受賞作『えんぱーく』の作品解説を兼ねて特別講演した。その中で、「これまで多くの時間を公共建築に費やしてきた」ことから、「(独立までの間に)できたこと、できなかったことが(えんぱーくに)反映されている。つまり、わたしの原点だ」と説明した。
金賞以外は、銀賞が廣川遥捺さん(長岡造形大)の「愛されるべき、いのちたちへ」、銅賞が川合宏尚さん(同)の「人から人へ受け継がれるべき町並みへ」、特別審査員賞が福島啓奨さん(新潟工科大)の「蛹(さなぎ)が死ぬ街」だった。
同コンクールは日本建築学会北陸支部新潟支所との共催。JIA関東甲信越支部、新潟県建築士会、新潟県建築士事務所協会、日刊建設通信新聞社が後援した。
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千葉県建築学生賞協議会(安達文宏会長)は、展示会「第28回千葉県建築学生賞」を千葉市中央区のきぼーるで11日から13日まで開いた。県内の建築系の大学や高校など計8校24作品が出展した。12日に審査委員らによる公開審査を行い、大学生の部の最優秀賞は千葉大の中西芳樹さん=写真=を選んだ。13日に表彰した。
安達会長は「この賞は多くの人たちに支えられている。学生のみなさんが社会に出てからも継続してサポートをしていきたい」とあいさつした。
最優秀賞の中西さんは「実力不足を感じていたので、受賞できて大変うれしい。周りのサポートに感謝している」とコメントした。
大学生の部の受賞者たち |
入賞作品は次のとおり(敬称略)
=大学生の部=
〈最優秀賞〉中西芳樹(千葉大)=赤山地下壕改築計画。
〈優秀賞〉山口薫平(東京理科大)=道後湯神前冠山湯浴郷
塩田直哉(日本大)=舞台裏のわらしべ。
〈特別賞〉高橋洸太(千葉大)=名付けられた碑
嶋田緒音(千葉工大)=深層に有る、表層の断片。
=高校生の部=
〈金賞〉大角日和(市川工高)=いばしょ~大人たちの休憩所~。
金成朋貴(京葉工高)=穴川公園図書館。
〈銀賞〉伊藤紫苑(市川工高)=くつろげる美術館。
〈銅賞〉松木拓也(市川工高)=蜂の巣ホテル
長谷川喬士(市川工高)=店舗付き事務所「地域の塔」
遠藤澪児(東総工高)=Happiness house
木内俊輔(東総工高)=食う寝るところに住むところ。
〈市民賞〉藤沼悠生(千葉工大)、大角日和(市川工高)。
〈なの花会賞〉高橋洸太(千葉大)。
〈JIA出展作品〉大学生の部の最優秀賞と優秀賞の3作品。
■NAF中部卒業設計展 最優秀は大橋怜さん(名工大)の『変容する祭帯』
大橋怜さんの『変容する祭帯』 |
中部地方で建築を学ぶ学生の卒業設計を建築家らが評価する「NAGOYA Archi Fes(NAF)2016中部卒業設計展」が11-13の3日間、名古屋市千種区の吹上ホールで開かれた。学生らで構成するNAF実行委員会が主催し、総合資格学院・総合資格が共催した。審査した結果、大橋怜さん(名工大)の『変容する祭帯』が最優秀賞に輝いた。
表彰を受ける大橋怜さん |
「創造のスペクトル」をテーマに中部圏(愛知、岐阜、三重、静岡、長野、福井、富山、石川、新潟、山梨)の大学、短大、高専、専門学校生から72作品の応募があった。総合審査員は難波和彦+界工作舎代表の難波和彦(委員長)、GAシリーズ編集長の二川由夫、みかんぐみの加茂紀和子、東京芸大美術学部准教授の金田充弘の4氏。総合司会は光嶋裕介建築設計事務所主宰の光嶋裕介氏が務めた。
2位は市川綾音さん(名大)の『Bee Agri-City』、3位は毛利公晟さん(金沢工大)の『居心地のいい、不愉快さ』。総合資格学院賞は山本雄一さん(豊田工業高専)の『心のトポフォリア-11の環境因子に基づく心療空間の探求-」が受賞した。
■デザインレビュー2016 最優秀は元村文春さん(九州産業大)の「金魚の水荘」
元村文春さんの「金魚の水荘」 |
デザインレビューは、建築を学ぶ学生の作品をプロの建築家が講評することで、参加者と一緒にデザインの可能性やリアリティーについて広く意見交換する活動として企画され、ことしで21回目を迎えた。主催は同学生実行委員会(下岡未歩委員長)。日本建築家協会(JIA)九州支部が共催し、総合資格学院(岸隆司学院長)が特別協賛した。
クリティークは石井健(ブルースタジオ)、伊藤麻里(UAo)、大野博史(オーノJAPAN)、末光弘和(SUPE)、松山将勝(松山建築設計室)の各氏が務め、司会を平瀬有人佐賀大准教授が担当した。
ことしは全国から332点の応募登録があり、予選審査で本選進出70作品を選考した。ポスターセッションで決勝進出13作品を選び、決勝は学生自らのプレゼンテーションとクリティークによる質疑応答形式で進められた。プレゼンテーション終了後に審査員の投票、議論で入賞者を選出した。
最優秀の元村文春さん(左から3人目)とクリティーク |
元村さんの作品は金魚の産地として有名な熊本県長洲町を舞台に、現在は町に対して開かれていない養魚場に格子状の桟橋を据え付けて一般の人も鑑賞できる場をつくり、養魚場を町に開き顕在化することで長洲町にしかない建築を提案した。リアリティーや完成度が高い提案に加え、造形の美しさも高く評価され、審査員全員の票を獲得した。
優秀賞には矢野ひかるさん(名古屋工業大)の「加子母で生きる~100年後の未来」、遠藤由貴さん(九州大)の「まちを穿つ砂蒸し温泉街」が選ばれた。
閉会式では総合資格学院天神校の三橋浩史学校長が「学生らしい作品が多く新鮮だった。今後もデザインレビューが長く続き、建築界を盛り上げられるよう支援していく」と述べた。角銅剛太JIA九州支部長は「今後建築に長く携わる中で悩み、立ち止まった時はJIAの扉をたたいてほしい」とエールを送った。
クリティーク賞、JIA卒業設計選奨(全国卒業設計コンクール九州地区予選通過者)の受賞者は次のとおり(敬称略)。
〈クリティーク賞〉
石井健賞=寺岡波瑠(名城大)
伊藤麻里賞=谷大蔵(神戸大)
大野博史賞=野嶋淳平(九州大)
末光弘和賞=中山颯梧(同)
松山将勝賞=江上史恭(崇城大)。
〈JIA卒業設計選奨〉
美藤和也(九州産業大)
武谷創(九州大)
野嶋淳平(同)
遠藤由貴(同)
倉員香織(同)
元村文春(九州産業大)。
■JIA新潟・大学卒業設計コン 金賞は河野裕太さん(長岡造形大)の「浦に幸わう海神の湊」
日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部新潟地域会(小川峰夫代表)は12、13の両日、新潟県長岡市のシティプラザホール「アオーレ長岡」で第18回新潟県内大学卒業設計コンクール2016を開いた=写真。出展13作品を審査した結果、河野裕太さん(長岡造形大)の「浦に幸わう海神の湊」を金賞に選定した。同作品は全国学生卒業設計コンクールへと駒を進める。
今回は新潟大と長岡造形大から各5点、新潟工科大から2点、新潟職業能力開発短期大から1点の出展があり、JIA関東甲信越支部の役員、新潟、群馬、長野の各地域会員が審査した。
また、15年度JIA新人賞を受賞した柳澤潤氏(コンテンポラリーズ)が特別審査員を務めた。自身が手掛けた受賞作『えんぱーく』の作品解説を兼ねて特別講演した。その中で、「これまで多くの時間を公共建築に費やしてきた」ことから、「(独立までの間に)できたこと、できなかったことが(えんぱーくに)反映されている。つまり、わたしの原点だ」と説明した。
金賞以外は、銀賞が廣川遥捺さん(長岡造形大)の「愛されるべき、いのちたちへ」、銅賞が川合宏尚さん(同)の「人から人へ受け継がれるべき町並みへ」、特別審査員賞が福島啓奨さん(新潟工科大)の「蛹(さなぎ)が死ぬ街」だった。
同コンクールは日本建築学会北陸支部新潟支所との共催。JIA関東甲信越支部、新潟県建築士会、新潟県建築士事務所協会、日刊建設通信新聞社が後援した。
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