秋田県由利本荘市が、スポーツ交流および防災の両機能を備えた複合型交流拠点施設として整備する(仮称)由利本荘総合防災公園アリーナの安全祈願祭が18日、同市石脇字田尻野の現地で行われ、佐藤工業・村岡建設工業・長田建設JVの施工で本格着工した。設計は梓設計・アルファ建築コンサルタントJVが担当。2018年10月のオープンを目指す。
同アリーナは03年12月に廃止された国立療養秋田病院の跡地に整備される総合防災公園の中核施設。SRC・S造2階一部3階建て延べ1万6967㎡の規模で、体育施設とコミュニティーセンターからなる。
このうち、体育施設は1階に公式バスケットボールコート4面が確保できるメーンアリーナのほか、約800席の可動観覧席やサブアリーナ、剣道場、マシンジム、スタジオなどを配置。2階には約2200席の観覧席、1周270mのランニングコース、柔道場を備える。
災害時は、最大約3000人が一時避難できる防災拠点としての役割を担う。コミュニティーセンターには、会議室や宿泊所などを設ける。
このほか、公園内には別途発注する屋根付きグラウンドや多目的広場、駐車場・駐輪場などを整備する予定だ。
神事には、長谷部誠市長や鈴木和夫市議会議長、杉谷文彦梓設計社長、宮本雅文佐藤工業社長ら関係者約130人が出席。代表者による鍬(くわ)入れの後、神前に玉ぐしをささげて工事の安全と早期完成を祈願した。
神事後、あいさつに立った長谷部市長は「メーンアリーナは東北屈指のスケールであり、全国規模のスポーツ大会やコンサートなどを招致することで、子どもたち・若者に大きな夢と希望を与えられると確信している。工事関係各社には十分な現場管理と安全対策のもとで工事を進めてほしい」と語った。
これを受けて杉谷社長は「本アリーナはわが国のアリーナ文化をけん引する最先端の施設であり、同時に地域コミュニティーと住民の安全な暮らしを支える拠点となる。施工JVと力を合わせて品質の高い建物にしたい」とし、宮本社長も「レベルの高いスポーツ競技やコンサートが開催できる大空間アリーナを形成する本施設の施工に当たっては、従来にも増して高い精度が求められる。総合力を結集して、工期内に無事故無災害で完成させたい」と決意を表した。
伊藤浩司作業所長(佐藤工業)の話 「スパンの長い屋根鉄骨の構築が施工上のポイントになるため、綿密に計画を立てて臨む。近隣には住宅や店舗もあるので、第3者災害を含む安全面および環境面に十分に配慮し、地域の皆さんに満足してもらえる建物をつくりたい」
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