世界11カ国で展開している住宅デザイン・設計のためのプラットフォーム「Houzz(ハウズ)」。自分の家をつくりたい人と建築設計のプロフェッショナルが交流できるサイトとして米国や欧州などで広く知られている。日本でも700人を超える建築家が登録し、豊富な事例に触れることができる。このHouzzが開催した「Houzz award Best of Design 2016」が先日公表された。受賞したのは、イタリアの設計事務所「COOLSTOODIO」の共同創設者で建築家のアレサンドロ・ピエレオーニ(alessandro pierleoni)氏。今回の受賞と日本の建築について聞いた。
アレサンドロさんの所属するCOOLSTOODIOは、3人の同僚が立ち上げた小さくても高品質な設計事務所。モダンさと持続可能性とを深い関係で結ぶことが、彼らの設計思想だ。建築の際はハンドクラフトを主体とした家具や建具で空間を構築する。
Houzzのベスト・オブ・デザインを受賞したことについて、アレサンドロさんは「インターネットは、小さな町の小さな事務所にも、大きな可能性と機会を与えてくれる。そして誰でも世界中の建築家のポートフォリオを閲覧できる。また、Houzzは、われわれのイタリアでの基盤を立ち上げることに大きく寄与してくれた。1年もたたないうちに今回の賞を頂き、感謝している」と話す。
受賞した「HOUSE 090」(photo:Alessio Sardellini) |
受賞したのは「HOUSE 090」という作品。アドリア海沿いに建つ若い家族向けの住宅だ。リビングをプロジェクトの中心に据え、玄関、ダイニングルーム、キッチンをシームレスにつなぐ設計が特徴となっている。異なる空間を堅木張りの床でリンクさせた。
アレサンドロさんは、日本の建築について「イタリアと日本は遠く離れているが、類似した部分を持っている。われわれは日本の伝統的な建築に学ぶところが大きい。イタリアの建築家カルロ・スカルパは、日本の文化に魅了され、彼の作品の細部に一端を取り入れている。日本の方々にも、われわれの作品を楽しんでほしい」と話している。
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