東京地下鉄は、4月1日に開所する社員向けの総合研修訓練センターを24日、報道陣に公開した=写真。各所に点在していた各部門の研修施設を東京都江東区新木場の敷地約2万7000㎡に統合し、複合的かつ総合的に知識・技能を習得できる施設となる。部門間の連携を深め、時間的・空間的制約を受けずに訓練できる。
同センターはS造5階建て延べ約1万9000㎡の研修棟と、総延長約700m、模擬駅3駅の訓練線などからなる。「メトロで起き得るすべてのことはここで起こせる」をテーマに、実物大のホーム、車両、設備を集約配置しており、トンネル内や脱線復旧などの実践的な作業を学べる。
当日は駅員の養成を行う改札や券売機があるステップアップステーションセンターや、ホーム、訓練線トンネル・橋梁、スプリンクラー・電気・スケルトン教習室、操縦士・車掌養成のシミュレーター室などを公開した。
同センターの堂免敬一所長は「安全・安心の確保の継続とともに信頼を獲得し続けるため、腕を磨く場、部門間の連携を強めチームワーク、総合力・現場力を高める場にしたい」と語った。
施設内には、過去の事故の教訓を風化させず、さらなる安全意識の高い企業風土を築くために「安全繋想館」(旧事故に学ぶ展示室)も併設した。繋想館を担当する江藤慶祐鉄道本部安全・技術部安全推進担当課長は「何を伝えるかが課題となる。事故だけではなく要因も伝えていきたい」と話している。
同センターは、設計をメトロレールファシリティーズ(中野区)、施工を大林組が担当し、2015年12月に竣工した。所在地は新木場4-4-15。
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