■3D-CADも使ってみよう! 「夏のリコチャレ」ゼネコン各社が体験イベント
内閣府と文部科学省、日本経済団体連合会が主催する「夏のリコチャレ2016」が本格的に始まり、ゼネコン各社も見学会や体験イベントを開催する。25日には大成建設と前田建設がそれぞれイベントを開催したほか、26日には清水建設が東京木工所の見学会とものづくり研修センター建設現場見学、29日に西松建設が宮城県名取市で土木工事現場の見学会、8月25日に戸田建設が建築現場の見学会をそれぞれ開く予定だ。写真は大成建設の3D設計体験
25日に女子学生向けの「建物っていろんな形でできている!~最新の3D設計技術で『形』をつくってみよう」を開いた大成建設では、中学3年生、高校生11人が参加し、3D-CADで曲線のアーチを設計したあと、設計を基に立体をペーパーでつくる作業を体験した=写真。参加した女子学生からは、「コンピューターは難しいが、つくるのはとても楽しい。理系の仕事を知りたくて参加した。建設業にも興味を持った」との感想が聞かれた。同社は、来年度以降も継続してリコチャレに協力していく方針だ。塩入徹弥管理本部人事部部長兼人材いきいき推進室長は「建設業界に入って、働きたいという意思と能力のある女性に来てほしい」と期待を寄せている。
前田建設も同日、東京都品川区西五反田の高層集合住宅の建設現場で学生を対象とした現場体験イベントを開催した。
リコチャレは、理工系分野に興味がある女子中高生・女子学生の進路選択を応援するために、内閣府男女共同参画局が中心となって毎年、開催している。
■生き物呼べる土壌とは? 小学生がアイデア満載の土壌模型を作成 鹿島の子どもWS
鹿島は25日、東京都武蔵野市の武蔵野クリーンセンターで、建設中の新武蔵野クリーンセンター(仮称)屋上緑化整備の一環として、屋上原っぱのデザインワークショップを開いた。児童13人が参加し、屋上緑化の効果や地域の身近な生態系について学んだ後、どのような原っぱにすれば生物が呼べるかアイデアをまとめ、実際に土壌の模型をつくった。
始めに千葉大学の永瀬彩子国際教養学部准教授が、草地環境を好む生き物のすみかが減少していることを説明し、「専門家ではない人の意見を取り入れることは大切だ。小学生の皆さんのアイデアに期待する」と話した。
屋上原っぱでは、地域在来の植物を植え、土壌には廃材の瓦やペットボトルキャップなど日用の廃材などを活用する。児童らは3つの班に分かれ、「蝶や鳥がすめる丈の高い草地にする」「トカゲの隠れ家になる狭いすき間が必要」などのアイデアを出した後、指導を受けながら、アイデアを盛り込んだ土壌の模型づくりに取り組んだ。永瀬准教授は「生き物の習性を理解した上で植物構成が考えられているなど、実用性のある案が多かった」とコメントした。
同センターの屋上には、屋上原っぱのほか、生ごみを用いた菜園もつくる。施工時には、ワークショップで出たアイデアを反映する考えだ。完成は2017年4月の予定。
■女子小中生が超高層建物で内装工事を体験! けんせつ小町活躍現場@広島
日本建設業連合会は23日、JR広島駅前で建設が進む広島駅南口Cブロック第1種市街地再開発事業(施工=戸田建設、菊地康司統括所長)の現場で、国土交通省の後援のもと「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。女子小中学生を対象に親子9組(21人)が参加。女性技術者の指導を受けながら未来のけんせつ小町が実際の作業を体験するなど充実したひとときを過ごした。
見学会は、もっと女性が活躍できる建設業行動計画の一環として2015年からスタート。ことしも全国各地で展開している。今回の広島駅南口Cブロック再開発の現場では、戸田建設の女性社員によるけんせつ小町「Team C女」が中心となり、現場の職人と協力し子どもたちの指導にあたった。
会場では、日建連の五百木祐美広報部副参事、中国地方整備局の大吉雄人企画課長、戸田建設の中島孝雄作業所長(住宅棟)があいさつした後、Team C女の坂本望美工事課長がチームのメンバーを紹介し、工事概要を説明。「わたしたち社員、職人さんが力を合わせてこの建物をつくっています。参加いただいた皆さんがこうした現場で活躍することを期待しています」と呼び掛けた。
その後現場に移動し、ロングスパンエレベーターで地上46階、高さ167mの超高層建物の眺望を楽しんだ。また、内装工事(ボード張り、塗装仕上げ)などの仕事を直接体験したほか、高所作業車に搭乗するなど、超高層建築物のスケールの大きさや初めての経験に目を輝かせていた。
■作業着よし!ヘルメットよし!鉄筋業の体験、1100人超!! 神鉄筋@しごとフェスタ
神奈川県鉄筋業協同組合(小田桐健理事長)は鉄筋工事業をアピールするため、7月30、31の両日、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開かれた「かながわ しごと・技術体験フェスタ2016」に初参加した。ブースでは鉄筋組み立てなどの体験イベント(スタンプラリー)を実施し、約1100人の子どもたちがヘルメットなどを身にまとい、作業を楽しんだ。
開幕を前に小田桐理事長は、組合員の尽力に感謝した後、「将来に向けて、われわれの仕事を理解してもらう良い機会であり、子どもたちが楽しく遊べるようにしてほしい。子どもたちが建設業に、鉄筋工事業に夢を持ち、就くようにしていきたい」と呼び掛けた。
組合員は前日の夜11時に資機材を搬入し、朝4時からブースの鉄筋を組み立てた。
スタンプラリーでは、子どもたちが更衣室で作業着に着替えてヘルメットをかぶり、鉄筋の結束や折り曲げ、切断を体験したり、鉄筋の重さを量ったりして鉄筋業に親しんだ。
順番待ちの親子で列ができ、参加者は児童だけで2日間に約1100人を数え、ブース内は大盛況だった。
このほか、ブース内には、展示ブース組立作業の映像や、同組合と神奈川圧接業協同組合の紹介ビデオ、鉄筋組立作業のデモンストレーション、関連製品紹介なども行った。
同フェスタは、厚生労働省委託の若年技能者人材育成支援事業として、神奈川県と県職業能力開発協会が主催した。専門工事業など50団体以上が参加し、小中学生を中心に技能の魅力を伝えた。
■女性活躍現場の最先端!大スケールのマンション建築を体感 けんせつ小町活躍現場@さいたま
日本建設業連合会(中村満義会長)は7月29日、さいたま市で長谷工コーポレーションが施工する(仮称)HC大成有楽浦和駒場計画新築工事で「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。女子小・中学生とその保護者9家族23人(大人9人、小中学生14人)が参加した。現場監督員がすべて女性の同工事には職方も多くの女性が活躍している。参加者は現場へ足を踏み入れ、マンションのスケールの大きさを体感。鉄筋結束などにも挑戦し、ものづくりの醍醐味(だいごみ)を味わった。
保護者から「この仕事は拘束時間が長いと思うが、子育てしながら働ける時間はあるのか。子どもがいてもがんばれる仕事なのか」との質問があった。けんせつ小町の現場に初めて職方として参加した秋山建材工業(埼玉県伊奈町)の新井亜紀子さんは「両親やパートナーの協力が必要だと思う」とし、子どもにも「ある程度理解をしてもらって、という感じになる」と述べた。
その上で「どこの現場もそうだが、子どもができて仕事ができなくなってしまう方が多いので、このような人たちも働いていける環境づくりを長谷工さんの方でもいろいろ検討してくれている」と説明。さらに「できればこういう、女性が活躍できる場が増えるといいと思う」と期待を込めた。左官やボード張りなどの女性職方10人のほとんどは「もっとこのような取り組みが広がれば」と声をそろえた。
日建連の竹島克郎常務執行役は「建設業をもっと多くの人に知ってもらいたい。男性の職場と思っている方が多いと思うが、本当は女性が力を発揮できる仕事がたくさんある」と述べた。早坂淳子総合所長は「きょう現場では約90人の現場監督や職方さんがこの暑い中仕事をしている。うち16人、約2割近くの女性が働いている。安全に配慮し、楽しい見学会にしてほしい」とあいさつした。
見学では▽朝礼模擬参加▽工事用エレベーター▽左官塗り▽鉄筋の結束--などを体験。参加者は、結束バンドを用いて鉄筋をバンドで合わせたり、工事用エレベーターで5階に上がり、鉄筋の立ち上げなどを見学し、現場への理解を深めていた。
最後に長谷工コーポレーションの岩崎夕佳次席は「このような取り組みでインパクトが強く残ってくれればよかったと思う。これが最後ではなく、またバージョンアップしてできたら」と先を見据えた。
発注者は長谷工コーポレーションと大成有楽不動産。規模はRC造7階建て延べ約1万2337㎡。総戸数は146戸。2017年2月末の竣工を予定する。建設地は同市浦和区駒場1-113-1ほか。
■小学生が建機操作や工作で建設技術を体験! 関東地整関東技術事務所
関東地方整備局関東技術事務所は、千葉県松戸市の同事務所内で夏休み子ども体験教室2016を開いた=写真。近隣の小学生など夏休みを迎えた多くの親子が訪れ、会場はにぎわった。
高所作業車の体験乗車やミニバックホウ(油圧ショベル)の操作、セメント工作、れんがと砂を使ったアーチ橋づくり、点字ブロックを歩くバリアフリー体験などのメニューを用意。子どもたちは幅広く奥が深い建設技術の一端を見て、実際にふれることで、建設産業への理解を深める1日となった。
協力団体として千葉県建設業協会青年部会東葛支部(平岡将征支部長)など、協力会社として千葉リース工業が参画した。
■高校生20人が重機操作と型枠・鉄筋作業を体験 大建協
大阪建設業協会は3日、兵庫県三田市の三田建設技能研修センター実習場で、高校生を対象とした夏休み恒例の体験セミナーを開いた。大阪府内の高校生が、建設機械の運転などに挑戦した。
若年建設従事者の入職促進の一環で毎年この時期に行っているもので、今回は府立布施工科高と大阪市立の工芸高、都島工業高の3校生徒と引率の教諭ら約20人が参加した。
講習に先立ちあいさつに立った同協会労働委員会の下西喜久委員(淺沼組)は、「建設業は社会資本整備という重要な役割を体感でき、地図に残るものをつくることができる。やりがいと大きな醍醐味(だいごみ)がある仕事だ。皆さんにはきょうの体験を友人や後輩たちにぜひ伝えてほしい。そして1人でも多く、夢や希望をもって建設業界に入ることを期待している」とエールを送った。
午前の部は油圧ショベルと高所作業車の運転席に乗り込み、同センター講師の丁寧な指導を受けながら交代で機械を操作した。午後からの型枠・鉄筋作業体験では、実技教材をモデルにした組み立てに挑戦した。
この日は外気温が35度近い猛暑に見舞われたが、参加した生徒らは熱心に作業に取り組んでいた。引率教諭のひとり・布施工科高の小倉一浩指導教諭は「重機に触れる機会は意外と少ない。生徒にとって貴重な体験になったと思う」と話していた。
■油圧ショベルが踊りホイールローダーがかけっこ! 日本CATのちびっこ建機フェア
日本キャタピラーは、埼玉県秩父市の秩父ビジターセンターで、7-8月にかけて「夏休み・ちびっこ建機フェア2016」を開催している。9日には初の試みとして、児童養護施設「赤十字 子供の家」で生活する4-9歳の子どもたち18人を招待し、建機との綱引き、大型の油圧ショベルやブルドーザーなどの各種建設機械が繰り広げる子ども向けデモンストレーションやダンプトラックの試乗などを行った。「さまざまな事情で家族と暮らせない子どもたちに夏休みの楽しい思い出をつくってもらうとともに、実際に建機に触れ合うことで建設業や建設機械メーカーが将来の職業の選択肢の1つになれば」(同社)との思いで実現した。
デモンストレーションでは冒頭、油圧ショベル320Eの2台が子どもたちの掛け声で動き出し、アニメ主題歌とともに息のあった“ダンス”を披露。子どもたちは大きな歓声を上げて拍手するなどして見入っていた。ホイルローダー、コンパクトトラックローダーの“かけっこ”でも熱心に声援を送った。
寺田政彦園長は「普段は絵本でしか見られない建設機械が間近で動いてその巨大さ、力強さを体感でき、予想以上に子どもたちは喜んでいた。このような貴重な機会をいただけたことはありがたく、来年もぜひお願いしたい」と話した。
建機フェアは、1988年から社会貢献活動の一環として毎年開催している。この夏で全10回を予定しており、9回目となる9日までに計1472人が参加している。
■阪急淡路連続立体交差工事で特別製作の「直上高架施工機」を体験! けんせつ小町活躍現場@大阪
日本建設業連合会(中村満義会長)は8日、阪急電鉄京都線・千里線淡路駅周辺連続立体交差事業(第2工区)(施工=奥村組・錢高組・熊谷組JV)の現場で、「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。小学生13人とその家族ら計20人が参加した。
冒頭、日建連広報部の五百木祐美副参事は「皆さんの暮らしの周りには建設によってつくられたものがたくさんある。けんせつ小町の事業は、そんな建設の現場で多くの女性が活躍していることを知ってもらうのが狙い。見て、触れて、建設をもっと身近に感じてほしい」とあいさつした。
続いて、中井好一同工事事務所長が工事概要を説明。同現場を含む作業所や社内で活躍する奥村組の女性社員5人が自己紹介し、自身の仕事内容を紹介した。
見学会では、特別に製作したクレーン「直上高架施工機」のデモンストレーションやクランプ体験、クレーン運転席での記念撮影などで建設業の仕事を体験した。
阪急京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業の施工延長は7.1㎞。8工区に分けて施工している。事業地は、京都線が大阪市東淀川区上新庄1~東淀川区柴島1、千里線が大阪府吹田市南清和園町~大阪市東淀川区柴島2で、17カ所の踏み切りを除去し、4駅(崇禅寺駅、淡路駅、柴島駅、下新庄駅)を高架駅化する。高架切替は2024年度、全体完成は27年度を予定している。
このうち第2工区は京都線崇禅寺駅から淡路駅までの650m。工事進捗率は約30%で、現在高架の基礎工を進めている。
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内閣府と文部科学省、日本経済団体連合会が主催する「夏のリコチャレ2016」が本格的に始まり、ゼネコン各社も見学会や体験イベントを開催する。25日には大成建設と前田建設がそれぞれイベントを開催したほか、26日には清水建設が東京木工所の見学会とものづくり研修センター建設現場見学、29日に西松建設が宮城県名取市で土木工事現場の見学会、8月25日に戸田建設が建築現場の見学会をそれぞれ開く予定だ。写真は大成建設の3D設計体験
25日に女子学生向けの「建物っていろんな形でできている!~最新の3D設計技術で『形』をつくってみよう」を開いた大成建設では、中学3年生、高校生11人が参加し、3D-CADで曲線のアーチを設計したあと、設計を基に立体をペーパーでつくる作業を体験した=写真。参加した女子学生からは、「コンピューターは難しいが、つくるのはとても楽しい。理系の仕事を知りたくて参加した。建設業にも興味を持った」との感想が聞かれた。同社は、来年度以降も継続してリコチャレに協力していく方針だ。塩入徹弥管理本部人事部部長兼人材いきいき推進室長は「建設業界に入って、働きたいという意思と能力のある女性に来てほしい」と期待を寄せている。
前田建設も同日、東京都品川区西五反田の高層集合住宅の建設現場で学生を対象とした現場体験イベントを開催した。
リコチャレは、理工系分野に興味がある女子中高生・女子学生の進路選択を応援するために、内閣府男女共同参画局が中心となって毎年、開催している。
■生き物呼べる土壌とは? 小学生がアイデア満載の土壌模型を作成 鹿島の子どもWS
鹿島は25日、東京都武蔵野市の武蔵野クリーンセンターで、建設中の新武蔵野クリーンセンター(仮称)屋上緑化整備の一環として、屋上原っぱのデザインワークショップを開いた。児童13人が参加し、屋上緑化の効果や地域の身近な生態系について学んだ後、どのような原っぱにすれば生物が呼べるかアイデアをまとめ、実際に土壌の模型をつくった。
始めに千葉大学の永瀬彩子国際教養学部准教授が、草地環境を好む生き物のすみかが減少していることを説明し、「専門家ではない人の意見を取り入れることは大切だ。小学生の皆さんのアイデアに期待する」と話した。
屋上原っぱでは、地域在来の植物を植え、土壌には廃材の瓦やペットボトルキャップなど日用の廃材などを活用する。児童らは3つの班に分かれ、「蝶や鳥がすめる丈の高い草地にする」「トカゲの隠れ家になる狭いすき間が必要」などのアイデアを出した後、指導を受けながら、アイデアを盛り込んだ土壌の模型づくりに取り組んだ。永瀬准教授は「生き物の習性を理解した上で植物構成が考えられているなど、実用性のある案が多かった」とコメントした。
同センターの屋上には、屋上原っぱのほか、生ごみを用いた菜園もつくる。施工時には、ワークショップで出たアイデアを反映する考えだ。完成は2017年4月の予定。
■女子小中生が超高層建物で内装工事を体験! けんせつ小町活躍現場@広島
日本建設業連合会は23日、JR広島駅前で建設が進む広島駅南口Cブロック第1種市街地再開発事業(施工=戸田建設、菊地康司統括所長)の現場で、国土交通省の後援のもと「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。女子小中学生を対象に親子9組(21人)が参加。女性技術者の指導を受けながら未来のけんせつ小町が実際の作業を体験するなど充実したひとときを過ごした。
見学会は、もっと女性が活躍できる建設業行動計画の一環として2015年からスタート。ことしも全国各地で展開している。今回の広島駅南口Cブロック再開発の現場では、戸田建設の女性社員によるけんせつ小町「Team C女」が中心となり、現場の職人と協力し子どもたちの指導にあたった。
会場では、日建連の五百木祐美広報部副参事、中国地方整備局の大吉雄人企画課長、戸田建設の中島孝雄作業所長(住宅棟)があいさつした後、Team C女の坂本望美工事課長がチームのメンバーを紹介し、工事概要を説明。「わたしたち社員、職人さんが力を合わせてこの建物をつくっています。参加いただいた皆さんがこうした現場で活躍することを期待しています」と呼び掛けた。
21人が参加 |
その後現場に移動し、ロングスパンエレベーターで地上46階、高さ167mの超高層建物の眺望を楽しんだ。また、内装工事(ボード張り、塗装仕上げ)などの仕事を直接体験したほか、高所作業車に搭乗するなど、超高層建築物のスケールの大きさや初めての経験に目を輝かせていた。
■作業着よし!ヘルメットよし!鉄筋業の体験、1100人超!! 神鉄筋@しごとフェスタ
神奈川県鉄筋業協同組合(小田桐健理事長)は鉄筋工事業をアピールするため、7月30、31の両日、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開かれた「かながわ しごと・技術体験フェスタ2016」に初参加した。ブースでは鉄筋組み立てなどの体験イベント(スタンプラリー)を実施し、約1100人の子どもたちがヘルメットなどを身にまとい、作業を楽しんだ。
開幕を前に小田桐理事長は、組合員の尽力に感謝した後、「将来に向けて、われわれの仕事を理解してもらう良い機会であり、子どもたちが楽しく遊べるようにしてほしい。子どもたちが建設業に、鉄筋工事業に夢を持ち、就くようにしていきたい」と呼び掛けた。
組合員は前日の夜11時に資機材を搬入し、朝4時からブースの鉄筋を組み立てた。
大盛況のブース |
スタンプラリーでは、子どもたちが更衣室で作業着に着替えてヘルメットをかぶり、鉄筋の結束や折り曲げ、切断を体験したり、鉄筋の重さを量ったりして鉄筋業に親しんだ。
順番待ちの親子で列ができ、参加者は児童だけで2日間に約1100人を数え、ブース内は大盛況だった。
このほか、ブース内には、展示ブース組立作業の映像や、同組合と神奈川圧接業協同組合の紹介ビデオ、鉄筋組立作業のデモンストレーション、関連製品紹介なども行った。
同フェスタは、厚生労働省委託の若年技能者人材育成支援事業として、神奈川県と県職業能力開発協会が主催した。専門工事業など50団体以上が参加し、小中学生を中心に技能の魅力を伝えた。
■女性活躍現場の最先端!大スケールのマンション建築を体感 けんせつ小町活躍現場@さいたま
鉄筋結束を教わる |
保護者から「この仕事は拘束時間が長いと思うが、子育てしながら働ける時間はあるのか。子どもがいてもがんばれる仕事なのか」との質問があった。けんせつ小町の現場に初めて職方として参加した秋山建材工業(埼玉県伊奈町)の新井亜紀子さんは「両親やパートナーの協力が必要だと思う」とし、子どもにも「ある程度理解をしてもらって、という感じになる」と述べた。
その上で「どこの現場もそうだが、子どもができて仕事ができなくなってしまう方が多いので、このような人たちも働いていける環境づくりを長谷工さんの方でもいろいろ検討してくれている」と説明。さらに「できればこういう、女性が活躍できる場が増えるといいと思う」と期待を込めた。左官やボード張りなどの女性職方10人のほとんどは「もっとこのような取り組みが広がれば」と声をそろえた。
協力した女性現場監督と職方さん |
日建連の竹島克郎常務執行役は「建設業をもっと多くの人に知ってもらいたい。男性の職場と思っている方が多いと思うが、本当は女性が力を発揮できる仕事がたくさんある」と述べた。早坂淳子総合所長は「きょう現場では約90人の現場監督や職方さんがこの暑い中仕事をしている。うち16人、約2割近くの女性が働いている。安全に配慮し、楽しい見学会にしてほしい」とあいさつした。
見学では▽朝礼模擬参加▽工事用エレベーター▽左官塗り▽鉄筋の結束--などを体験。参加者は、結束バンドを用いて鉄筋をバンドで合わせたり、工事用エレベーターで5階に上がり、鉄筋の立ち上げなどを見学し、現場への理解を深めていた。
最後に長谷工コーポレーションの岩崎夕佳次席は「このような取り組みでインパクトが強く残ってくれればよかったと思う。これが最後ではなく、またバージョンアップしてできたら」と先を見据えた。
発注者は長谷工コーポレーションと大成有楽不動産。規模はRC造7階建て延べ約1万2337㎡。総戸数は146戸。2017年2月末の竣工を予定する。建設地は同市浦和区駒場1-113-1ほか。
■小学生が建機操作や工作で建設技術を体験! 関東地整関東技術事務所
関東地方整備局関東技術事務所は、千葉県松戸市の同事務所内で夏休み子ども体験教室2016を開いた=写真。近隣の小学生など夏休みを迎えた多くの親子が訪れ、会場はにぎわった。
高所作業車の体験乗車やミニバックホウ(油圧ショベル)の操作、セメント工作、れんがと砂を使ったアーチ橋づくり、点字ブロックを歩くバリアフリー体験などのメニューを用意。子どもたちは幅広く奥が深い建設技術の一端を見て、実際にふれることで、建設産業への理解を深める1日となった。
協力団体として千葉県建設業協会青年部会東葛支部(平岡将征支部長)など、協力会社として千葉リース工業が参画した。
■高校生20人が重機操作と型枠・鉄筋作業を体験 大建協
高所作業車体験 |
大阪建設業協会は3日、兵庫県三田市の三田建設技能研修センター実習場で、高校生を対象とした夏休み恒例の体験セミナーを開いた。大阪府内の高校生が、建設機械の運転などに挑戦した。
若年建設従事者の入職促進の一環で毎年この時期に行っているもので、今回は府立布施工科高と大阪市立の工芸高、都島工業高の3校生徒と引率の教諭ら約20人が参加した。
講習に先立ちあいさつに立った同協会労働委員会の下西喜久委員(淺沼組)は、「建設業は社会資本整備という重要な役割を体感でき、地図に残るものをつくることができる。やりがいと大きな醍醐味(だいごみ)がある仕事だ。皆さんにはきょうの体験を友人や後輩たちにぜひ伝えてほしい。そして1人でも多く、夢や希望をもって建設業界に入ることを期待している」とエールを送った。
油圧ショベル体験 |
午前の部は油圧ショベルと高所作業車の運転席に乗り込み、同センター講師の丁寧な指導を受けながら交代で機械を操作した。午後からの型枠・鉄筋作業体験では、実技教材をモデルにした組み立てに挑戦した。
この日は外気温が35度近い猛暑に見舞われたが、参加した生徒らは熱心に作業に取り組んでいた。引率教諭のひとり・布施工科高の小倉一浩指導教諭は「重機に触れる機会は意外と少ない。生徒にとって貴重な体験になったと思う」と話していた。
■油圧ショベルが踊りホイールローダーがかけっこ! 日本CATのちびっこ建機フェア
日本キャタピラーは、埼玉県秩父市の秩父ビジターセンターで、7-8月にかけて「夏休み・ちびっこ建機フェア2016」を開催している。9日には初の試みとして、児童養護施設「赤十字 子供の家」で生活する4-9歳の子どもたち18人を招待し、建機との綱引き、大型の油圧ショベルやブルドーザーなどの各種建設機械が繰り広げる子ども向けデモンストレーションやダンプトラックの試乗などを行った。「さまざまな事情で家族と暮らせない子どもたちに夏休みの楽しい思い出をつくってもらうとともに、実際に建機に触れ合うことで建設業や建設機械メーカーが将来の職業の選択肢の1つになれば」(同社)との思いで実現した。
デモンストレーションでは冒頭、油圧ショベル320Eの2台が子どもたちの掛け声で動き出し、アニメ主題歌とともに息のあった“ダンス”を披露。子どもたちは大きな歓声を上げて拍手するなどして見入っていた。ホイルローダー、コンパクトトラックローダーの“かけっこ”でも熱心に声援を送った。
寺田政彦園長は「普段は絵本でしか見られない建設機械が間近で動いてその巨大さ、力強さを体感でき、予想以上に子どもたちは喜んでいた。このような貴重な機会をいただけたことはありがたく、来年もぜひお願いしたい」と話した。
建機フェアは、1988年から社会貢献活動の一環として毎年開催している。この夏で全10回を予定しており、9回目となる9日までに計1472人が参加している。
■阪急淡路連続立体交差工事で特別製作の「直上高架施工機」を体験! けんせつ小町活躍現場@大阪
クランプ体験 |
日本建設業連合会(中村満義会長)は8日、阪急電鉄京都線・千里線淡路駅周辺連続立体交差事業(第2工区)(施工=奥村組・錢高組・熊谷組JV)の現場で、「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。小学生13人とその家族ら計20人が参加した。
冒頭、日建連広報部の五百木祐美副参事は「皆さんの暮らしの周りには建設によってつくられたものがたくさんある。けんせつ小町の事業は、そんな建設の現場で多くの女性が活躍していることを知ってもらうのが狙い。見て、触れて、建設をもっと身近に感じてほしい」とあいさつした。
続いて、中井好一同工事事務所長が工事概要を説明。同現場を含む作業所や社内で活躍する奥村組の女性社員5人が自己紹介し、自身の仕事内容を紹介した。
見学会では、特別に製作したクレーン「直上高架施工機」のデモンストレーションやクランプ体験、クレーン運転席での記念撮影などで建設業の仕事を体験した。
参加者らで集合写真 |
阪急京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業の施工延長は7.1㎞。8工区に分けて施工している。事業地は、京都線が大阪市東淀川区上新庄1~東淀川区柴島1、千里線が大阪府吹田市南清和園町~大阪市東淀川区柴島2で、17カ所の踏み切りを除去し、4駅(崇禅寺駅、淡路駅、柴島駅、下新庄駅)を高架駅化する。高架切替は2024年度、全体完成は27年度を予定している。
このうち第2工区は京都線崇禅寺駅から淡路駅までの650m。工事進捗率は約30%で、現在高架の基礎工を進めている。
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