大阪空気調和衛生工業協会(古新亮英会長)は20日、大阪府東大阪市の府立東大阪高等職業技術専門校で「第8回配管技能コンテスト」を開いた。現役配管工を対象とする「一般の部」に22人、未来の技能者を目指す「学生の部」には大阪府立東住吉総合高校、同布施工科高校、滋賀県立彦根工業高校、大阪工業技術専門学校から18人が参加。「一般の部」優勝者に贈られる大阪府職業能力開発協会会長賞はアルファーの吉田真二さん、「学生の部」優勝の大阪府知事賞は彦根工業高の中川七緒さんが獲得した。写真は学生の部の受賞者たち
冒頭、同協会の白木博之副会長は「建設業界は人手不足が深刻な状況であり、工期内の竣工に影響も出ている。こうした課題に対応するため熟練技能工や後継者の育成を目的に始めたのがこのコンテストだ。一般の部では過去3回連続出場し、3回目に優勝した人や第1回から今回まで8回連続出場している人など、技術力向上への意欲が感じられる。皆さんの技術力が一段と向上することを願っている」とあいさつした。
一般の部の受賞者たち |
競技は、「一般の部」が3時間、「学生の部」が2時間30分の制限時間内に配管作品を製作するもの。審査では配管技能検定試験に準じた水圧試験で水漏れがないことを確認した上で、寸法測定誤差、出来栄えなどを採点して順位を決めた。
表彰式は、競技が先に終わった「学生の部」と「一般の部」に分けて行われ、5位までの入賞者に賞状やトロフィーなどが手渡された。審査委員長を務めた布施工科高校の小倉一浩教諭は「学生の部の優勝者は寸法誤差、出来栄えの減点がなく、2位と3位の差は僅差だった。一般の部は技能検定基準より厳しく審査したが、1-3位は非常に接戦だった」と講評を述べるとともに、一般の部参加者に「学生と同じ場で競技してもらい、彼らも得るものが多かったと思う。とても感謝している」と述べた。
また、中尾弘昭コンテスト実行委員長は、学生の部の参加者に「ものづくりの素晴らしさを感じてもらいたい」と声を掛け、一般の部の表彰式では「このコンテストを通じて技能者の育成に寄与できるよう願っている」と述べた。
上位入賞者は次のとおり(敬称略)。
〈一般の部〉
▽優勝=吉田真二(アルファー)▽準優勝=米田浩淑(中道設備工業)▽第3位=小北元樹(板東設備工業)▽第4位=藤田薫(藤尾設備工業所)▽第5位=別府智樹(将口設備)。
〈学生の部〉
▽優勝=中川七緒(彦根工業高、3年)▽準優勝=鈴木彬允(東住吉総合高、同)▽第3位=吉川楓(彦根工業高、同)▽第4位=森皆登(布施工科高、2年)▽第5位=富永龍佑(同、3年)。
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