神奈川県建築士事務所協会は6日、神奈川県湯河原町と共催で、創立40周年記念事業の1つ「アイデアソン/ハッカソン大会」を開いた。会場の湯河原町民体育館には、県民や行政、設計など約200人が集まった。応急仮設住宅に必要な機能などを議論し、アイデアを発表した。この内容は、参加登録(30日まで)中の「応急仮設住宅コンペティション」に役立てる。
同日は、参加者が20グループに分かれ、グループごとにサブテーマを決めた上で具体策を討議した。
主な提案では、「変化に対応できる集合住宅」「コミュニケーションネットワーク」「絆と希望」「湯河原らしい仮設住宅」「活きる」「循環」「みんなで地元をつくろう」などを基本に、▽風呂場や炊事場の共同化によるコミュニケーションの育成▽被災する前に設計者を交えた仮設住宅の計画策定▽家族・地域・外部ごとの交流創出策▽海の家システムの導入▽温泉や豊かな自然の活用▽地域に残る建築物を仮設住宅に生かす--など、さまざまなアイデアが示された。
大会の冒頭、小林忠志会長は、町など多くの関係団体の支援に感謝し、震災が相次ぎ県内でも大規模地震の発生が危ぐされる中で、「この活動を少しでも震前対策の一助にしたい」と記念事業における社会貢献を誓った。冨田幸宏町長は同町の選定に礼を述べ、「皆さんの知恵や経験からアイデアをいただけると町民も心強い」と期待した。コンペ審査委員長の大月敏雄東大教授は「仮設住宅は地震だけではなく土砂災害などでも必要となる。神奈川からムーブメントが発信されることを期待したい」とあいさつした。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら
0 コメント :
コメントを投稿