2016/08/26

【土木】推進機、発進! 秋田県初の長距離推進、公共下水道長沼幹線築造工事


 秋田市がJR秋田駅周辺の雨水処理能力向上を目的に整備する公共下水道長沼幹線築造工事の推進機発進式が23日、同市千秋久保田町の現地で開かれた。施工は大豊建設・中田建設・住建トレーディングJVが担当する。2017年3月の完成を目指す。

 口径1650mmの泥濃式(超流バランス)推進工法で、長さ約1039mと約119mの2スパンにコンクリート管を敷設する。施工に当たっては秋田駅前に発進立坑、県立南中学校近くに到達立坑をそれぞれ築造し、この間の地下約6.5mの位置に設置する。
 1スパンが1㎞を超える推進工事は秋田県内では実績がなく、国内でも事例が少ないという。また、地層の硬軟を示すN値は4-10の砂質シルトで、地下水位も高いため、切羽の安定対策を施しながら掘り進める。
 神事には、高橋洋樹秋田市上下水道事業管理者や尾形則光大豊建設東北支店執行役員副支店長、吉田聡JV所長(大豊建設)ら関係者約30人が出席し、神前に玉ぐしをささげて工事の安全と早期完成を祈願した。
 神事後、施工者を代表してあいさつに立った尾形副支店長は「長距離推進に欠かせない周面抵抗力の低減対策や、高濃度泥水による切羽安全対策などを十分に施しながら工期厳守で工事を進める。われわれの持てる技術と英知を結集し、無事完成させる」と決意を表した。
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