2016/08/29

【2016夏休み特集】来年のご参考に…建築・建設・土木のイベント記事ご紹介![8]

■現場職員考案の体験コーナーでものづくり学ぶ けんせつ小町活躍現場@渋谷駅南街区
 日本建設業連合会(中村満義会長)は26日、東京都渋谷区で東急建設・大林組JVが施工する「渋谷駅南街区プロジェクト」の建設現場で、「けんせつ小町活躍現場見学会」を開いた。見学会には11組22人の小学生と保護者が参加して現場を訪問、お仕事体験の後、女性専用の休憩スペース「南街ステーション」を見学した。

 冒頭、日建連の竹島克朗常務執行役が「きょうは女性職員と話をして、将来やりたいことを考えるきっかけにして」とあいさつした。続いて後援する国土交通省の木村実土地・建設産業局建設市場整備課長が「建設業には女性が活躍できる環境がたくさんある。ぜひ興味を持っていただきたい」と話した。飯塚恒生東急建設社長は「渋谷地区では20人程度の女性職員が働いている。取り組みを通して、協力会社にも女性活躍推進の意識を浸透したい」とした。
 その後、現場に移動して新築現場を見学した後、子どもたちは現場職員の考案したお仕事体験コーナーで珪藻土の塗り壁体験や石膏の置物づくり、タイル貼り=写真、測量機器の使用体験、墨出し、型枠の組み立て、高所作業車の搭乗を体験した。保護者がアシストスーツを体感するコーナーもあった。視察に訪れた坂根工博厚生労働省職業安定局雇用開発部長は「男女の強みを生かした役割分担、連携していけばいい。今のうちに労働時間の使い方や作業環境を整備しておくことが大切」と話した。
 南街ステーションでは、けんせつ小町への質疑応答があり「現場で働こうと思ったきっかけは」などの質問に、「図工が好きで、建物をつくりたいと思ったから」「建設業に携わる両親に憧れた」など子どもにも分かりやすく答えていた。藤平豊久東急建設渋谷駅南街区プロジェクト新築工事作業所長が「女性も安心して働ける環境をつくっています。ぜひ成長した皆さんをお待ちしています」とまとめた。
 有賀長郎日建連事務総長は「前回は都内中心の取り組みだったが、今回は地方にも波及し、プロジェクトはさらに盛り上がっている。女の子や保護者の反応を見ることは、現場で働く職員の励みにもなっている。今後、女性が働きやすい現場になるよう意識・作業環境ともに変えていくべきだ」と話した。

■植樹とビル風って関係あるの? おおたかの森小学生が三井住友建設・技研で体験


ビル風の実験をする参加者たち

 三井住友建設は、千葉県教育委員会がキャリア教育推進の一環として取り組む「ゆめ・仕事ぴったり体験」で、同社技術研究所(千葉県流山市)に近隣の流山市おおたかの森小学校の6年生5人とその保護者を招き、仕事体験見学会を開いた。
 22日の見学会では、谷垣正治技研所長が「建設会社の仕事はとてもやりがいがある。いろいろなことを学び、今後も建設業に興味を持ってほしい」とあいさつした。
 同社の仕事内容などを紹介した後、コンクリートの柔らかさの測定や床材の音の伝わり方の確認、植樹位置とビル風との関係調査など、技研の施設を使って仕事を体験した。

■2020年「新虎通り」はこうなったらいいな! 森ビルの街育“東京の未来”ツアー


 2020年、選手村とスタジアムを結ぶオリンピックロード「新虎通り」は、どのような姿を見せるのか--。森ビルが26、27日、親子で街づくりを学ぶ「ヒルズ街育(まちいく)プロジェクト」として開催した「虎ノ門ヒルズで考える“東京の未来”ツアー」で、参加した子どもたちは新虎通りの未来の姿をイラストで表現した=写真。まちづくりを学びながら、次世代の都市のあり方について考えた。
 26日午前の部には、10組24人の親子が参加した。虎ノ門ヒルズで東京のまちづくりの歴史、森ビルの「逃げ込めるまち」の取り組みなどについてレクチャーを受けた後、実際に新虎通りを見学して、立体道路制度や沿道の活用などについて学んだ。
 最後に行われたワークショップでは、子どもたちが「国際新都心」に向け大きく変貌する20年の新虎通りの姿を自分たちで考えてイラストを描いた。「道路でコンサートができるようにしたい」「いろいろな国の料理が食べられるようにする」など、それぞれの思いを発表した。
 参加した子どもからは「20年に向け、森ビルがいろいろなことを考えていることが分かった。自分でも考えることが大切だ」「イラストを描いて考えるのが楽しかった。うちに帰ってからも考えてみたい」といった声が聞かれた。

■17歳も参加!「建設サマーセミナー」で職人体験 兵建協



 兵庫県建設業協会のインターンシップ「建設サマーセミナー(西部地域)」が22日、前川建設が施工する県内の建設現場3カ所で始まった=写真。高校生8人、専門学校生8人の計16人が参加し、29日まで職人の仕事を体験する。
 22、23日は中田ビル新築工事現場(加古川市)で鉄筋圧接やスラブ筋の結束、配筋検査、コンクリート打設、測量、左官などの作業を体験した。同工事の主任技術者を務める大形雅敏建築工事部主任は「みんな非常にまじめに受講している。学生のうちに自分に合った仕事を見つけてほしい」と期待を寄せる。
 建設業法施行令の改正により、2016年度から17歳以上であれば普通科の生徒でも2級施工管理技術検定(建築・電気)の学科試験の受験が可能になったことから、今回、県内通信制高校の普通科(相生学院)から2年生の大河内淳さんが参加した。大河内さんは「建設現場での作業は楽しい。将来は大工か設計がしたい」と感想を述べた。
 協会でインターンシップコーディネーターを務める内藤康男ひょうご建設産業若年者入職促進協議会代表は「今後は普通科の高校生参加者を増加させ、将来の担い手の裾野を広げていきたい」と話した。
 24、26、27日は三木市内のホテル新築工事現場、25日は加西市内の認定こども園建設現場、29日は再び加古川市内の中田ビル新築工事現場に戻って実習する。
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