湯野浜源泉設備保有(本社・山形県鶴岡市、筒井重好社長)は、温泉熱を活用した温泉街全体の集中給湯システムの整備事業に着手する。18日に地鎮祭を行い本格着工し、2017年2月28日の完工を目指す。設計・施工は三機工業が担当する。県によると大規模温泉街での同取り組みは国内初という。
同システムは、湯野浜温泉の源泉を熱交換器やヒートポンプからなる集中給湯設備に取り込むことにより、上水を65度に加温し、各旅館などに供給する仕組み。既存の源泉供給ラインも増強することで、災害などによる温泉供給が停止した際のバックアップとしても期待されている。
概要は、集中給湯設備(熱交換器・ヒートポンプ、貯湯槽)および各旅館などへ給湯する約3500mの給湯配管。既存の温泉配湯所から温泉を供給する配湯配管を3100m整備する。
総事業費は約8億円。環境省の補助金を活用し、残りの費用は鶴岡市や各旅館などが負担する。また、県は9月補正予算案に補助金として7500万円を計上している。
工事場所は鶴岡市湯野浜地区。
この事業は、環境省から二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(省CO2型社会の構築に向けた社会ストック対策支援事業)を交付された低炭素社会創出促進協会から「温泉街における未利用資源活用モデル事業」として採択された。
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