2016/09/16

【首都高・横浜北線】すべり台式非常口を初導入! 17年3月開通予定


 首都高速道路会社は15日、2017年3月に開通予定の横浜北線(横羽線~第3京浜)のトンネル現場を報道陣に公開した。トンネル構造物がおおむね完成し、設備工事が本格化する段階で、トンネル照明の点灯や首都高速道路で初の導入となるすべり台式の非常口などを紹介した。

 寺山徹神奈川建設局長は「近隣住民や横浜市などと手を携えてハードルを越えてきた結果、ようやく開通のめどがたった。最後まで安全・確実に開通させていきたい」とあいさつし、照明点灯のスイッチを押した。

照明を点灯する寺山徹神奈川建設局長

 横浜北トンネルには、76カ所のすべり台式非常口を導入した。トンネル上部のジェットファンで換気できるため、従来は換気ダクトを入れていた車道下部を避難通路として利用し、車道部と避難通路をつなぐためすべり台式非常口を採用した。建設中の横浜環状北西線でも同様の構造を採用する。
 横浜北線は、横羽線と大黒線の生麦ジャンクション(JCT)から、第3京浜の横浜港北JCTまでの8.2㎞をつなぐ路線で、全線の約7割となる5.9㎞の区間は横浜北トンネルとなっている。シールドトンネル工事は大林組・奥村組・西武建設JVが担当した。開通すれば、横浜市北部から横浜港や羽田空港までのアクセスがそれぞれ10分短縮できる。新横浜都心や港北ニュータウン、市北部の産業集積地と都心部・臨海部との連携が強化され、各拠点の活性化につながると期待されている。
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