小池百合子東京都知事は、21日に開いた定例会見で「東京環境サポーター債の発行」を明らかにした。個人向けの都債で、通貨は豪ドル。発行額は100億円程度。調達した資金は、河道や調整池、堤防、水門の整備による気候変動対策、太陽光発電設備の設置や照明のLED(発光ダイオード)化といった再生可能エネルギーの導入、省エネルギー化、都市公園の整備などに充当する。11月下旬から12月上旬に募集を予定し、期間は5年。金利は11月中下旬に決定する。
環境分野で先進的な取り組みを行っている都が、資金調達の手段も活用し、その取り組みを促進するのが狙いで、小池知事は「都ではグリーンボンドの発行に向けた検討を進めているが、そこに至るまでのトライアル(試行)として東京環境サポーター債を発行する」とし、「都の環境事業に個人が関与することで共感が生まれる。購入者には、環境への貢献に対して感謝のメッセージを入れたカードを送付するとともに、抽選で都事業の現場見学会にも招待する」と述べた。
資金を充当する事業は、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー化として、照明のLED化、屋上・壁面の緑化、太陽光発電設備の設置といった都立学校など都有施設の改築・改修に35億円、都市緑化として都立公園の整備に20億円、気候変動の影響への適応として、河道や調整池の整備に40億円、堤防や水門の整備に5億円を予定している。
今回のトライアルの成果を踏まえ、2017年度に本格的なグリーンボンドを発行していく考え。
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