「アメリカン・ソサエティー・オブ・アーキテクチュアル・イラストレイターズ(ASAI)」が主催する世界的な建築イラストレーション・コンペである「アーキテクチャー・イン・パースペクティブ(AIP)」で、清水建設設計本部プレゼンテーションセンターの社員が2年連続で最優秀賞に輝いた。前年の第30回で渡邉美土里氏=写真左=の「Study-02」、ことしの第31回で里悦子氏の「Tokyo Alley」が受賞した。渡邉氏は日本人初の最優秀賞受賞で、第31回では審査員賞を受賞した。
ことしの最優秀賞を受賞した里氏の「Tokyo Alley」 |
里氏の作品は、「東京の路地」をモチーフに、路地から空を見上げたアングルで東京の空を表現した。「狭いけれど、表情のある空になることを意識し、観た人がさまざまなストーリーを考えられる構図を理解してもらえた」(里氏)としている。
渡邉氏の作品は、「水族館に行った時の感動」を元に、子どもと大人が大きな水槽の前に立つ様子を描き、水槽から水族館内に漏れてくる光を丁寧に表現した。渡邉氏は「対象を真っ正面からとらえ、絵の中心に視線が集まるようにすることで、シンプルに伝えたいことを描けた」と説明する。
前年第30回で最優秀賞に輝いた渡邉氏の「Study-02」 |
両者とも、普段は同センターで建築パースなどを制作しながら、毎年、AIPに応募しており、「設計者の思いが伝わるパースにしなければならない。コンペではそれができた」(渡邉氏)「(コンペは)設計者の言葉から絵を想像する訓練になっている」(里氏)とコンペに応募する効果を語った。
AIPは、建築物のパースを描くプロが応募するコンペで、建築のイラストであれば、種類を問わず広く審査の対象となる。第31回では、同社から参加した3人全員が入賞以上に輝いた。
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