日建設計の礎を築いた知られざる建築家――府立中之島図書館を設計した明治時代の建築家・野口孫市にスポットを当てた展示会が26日から大阪市北区にある同図書館で開かれている。
野口孫市(1869―1915)は辰野金吾のもとで建築を学んだ後、逓信省を経て1900年に住友本店臨時建築部(現日建設計)の初代建築技師長に就任。47歳で亡くなるまでの間に、04年完成の同図書館や住友家須磨別邸(03年)を手がけた。
同展の企画に当たった日建設計顧問・林和久氏は、野口について「現存する建物が少なく、作品が住友関連に集中していることもあって、これまであまり注目されてこなかった」と説明する。同展では中之島図書館と須磨別邸を中心に作品を紹介、残されたスケッチなども手がかりにその実像に迫る。
展覧会「中之島図書館と野口孫市の建築術」は、11月30日まで同図書館3階記念室・多目的スペース2で開催。入場無料。
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