2016/10/19

【大高正人】仕事と可能性に迫る展覧会「建築と社会を結ぶ 大高正人の方法」 10/26から


 文化庁の国立近現代建築資料館(東京都文京区)は、建築家・大高正人の仕事の全体像を紹介し、求めた建築の可能性に迫る展覧会「建築と社会を結ぶ 大高正人の方法」を26日から開く。会期は2017年2月5日まで。期間中、広島市と福島県三春町、東京都港区でシンポジウムも3回行う。

 大高正人は、戦時下の1944年に東京帝国大学建築学科に入学し、外来講師だった前川國男に師事。卒業と同時に正式所員となり、戦後派スタッフの中心としてプレモス72型や晴海高層アパート、東京文化会館などを担当して独立した。以後、半世紀に及ぶ活動の中で、目標とする建築テーマとして「PAU(Prefabrication/Art&Architecture/Urbanism)」を掲げ、工業化部材の開発から都市スケールの計画やまちづくりまで、幅広い仕事に取り組んだ。
 今回の展覧会では、建築が生活環境を支える社会的な共有財産となることを目指した大高の建築思想と倫理に貫かれた、その仕事の全体像を紹介し、求めた建築の可能性に迫る。
 展覧会だけの閲覧は平日のみ可能で無料。開館時間は午前10時から午後4時30分まで。土日祝日は隣接する都立旧岩崎邸庭園と同時閲覧となるため、同庭園入園料(一般400円)が必要となる。シンポジウムも無料。

 日時と内容などは次のとおり((1)日時(2)会場(3)登壇者(4)司会、敬称略)。
 ▽シンポジウム1「広島基町高層アパートと大高正人」=(1)11月12日午後2時-5時(2)広島市立基町小学校体育館(広島市中区基町20-2)(3)石丸紀興(元広島大教授)、藤本昌也(現代計画研究所代表)(4)松隈洋(京都工芸繊維大教授)
 ▽シンポジウム2「大高正人と三春のまちづくり」=(1)12月10日午後3時-6時(2)三春交流館まほらホール(福島県三春町字大町191)(3)伊藤寛(前三春町長)、岩田司(東北大教授)、内藤忠(元三春町商工会長)、長澤悟(東洋大名誉教授)(4)中島直人(東大准教授)
 ▽シンポジウム3「大高正人の出発点を語る」=(1)17年1月21日午後3時-5時(2)全日本海員組合本部地下ホール(東京都港区六本木7-15-26)(3)増山敏夫(すぺーす ますやま代表)、曽我部昌史(神奈川大教授)、藤原徹平(横浜国大大学院准教授)(4)野沢正光(野沢正光建築工房代表)
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