東北地方整備局が青森県西目屋村で整備を進めていた津軽ダムが完成し、16日、同村居森平の現地で竣工式が盛大に開かれた。ダム本体工事は安藤ハザマ・西松建設JVが担当した。
同ダムは1960年に完成した目屋ダムの再開発事業として建設されたもので、ダム高97.2m、堤長頂342m、堤長幅9m、堤体積75万9000m3、総貯水容量1億4090万m3の重力式コンクリートダム。
岩木川流域でたび重なる洪水や数年に一度見舞われる渇水を防ぐとともに、かんがい用水や水道用水・工業用水の供給および発電を行う多目的ダムとなる。また、同ダムおよびダム湖の津軽白神湖を観光に生かす『ダム・ツーリズム』での活用も期待されている。
式典には、国土交通省水管理・国土保全局の泊宏治水課長、川瀧弘之東北整備局長、津軽ダム建設促進期成同盟会会長の葛西憲之弘前市長、関和典西目屋村長、安藤ハザマの小野俊雄会長ら、関係者約450人が出席した。
主催者を代表してあいさつした葛西市長は「28年の歳月をかけ、流域自治体の悲願である竣工を迎えることができた。今後は流域の8市町村に多大な恩恵がもたらされると確信している」と喜びを語り、関村長も「1400人の村民を代表し、感謝の気持ちでいっぱいだ。これからさらに愛され、ますます必要とされるダムにしていきたい」と展望した。
泊課長は「津軽ダムの完成が岩木川流域の安全と安心の向上、地域の経済基盤の安定に多大な効果を発揮し、地域の発展に大いに貢献するものと確信している」と話した。
この後、来賓の祝辞や事業経過の報告などに続いて記念放流、地権者による故郷献花、代表者によるくす玉開披などがあった。
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