2016/10/20

【現場最前線】上下線8橋の床版取替! 中国自動車道大規模更新・修繕工事を公開


 西日本の大動脈である中国自動車道の大規模更新・修繕事業が本格化しつつある中、西日本高速道路関西支社は18日、同事業の現場を初めて報道陣に公開した。

 現場は、中国自動車道の福崎インターチェンジ(IC)と山崎ICの間で進められている橋梁床版の取り替え工事。名称は「中国自動車道(特定更新等)市川橋(上り線)他7橋床版取替工事」で、施工はオリエンタル白石・日本ピーエスJVが担当している。上下線8橋の床版を取り替えるもので、この日は安志橋下り線(兵庫県姫路市安富町)の床版架設作業が公開された。
 同橋は、長さ65mの鋼3径間連続非合成鈑桁橋で1975年に供用。福崎ICと山崎IC間の長さ2.1㎞を昼夜連続で対面通行規制し下り線に施工スペースを確保した上で劣化したRC床版を撤去、プレキャストPC床版を計32枚設置する。作業員は1枚当たり重さ11.7tに上る床版をクレーンでつり下げ、慎重にセットしていった。


 現場には撤去されたRC床版が展示され、鉄筋が腐食したりコンクリートがはく離するなど、供用から約40年が経過し劣化が進んでいることが改めて確認できた。
 安志橋下り線での作業は今後12月中旬まで続き、工事全体の完了は2018年4月を予定している。
 事業担当の小笹浩司関西支社保全サービス事業部長は、「この現場は比較的オーソドックスな手法で作業を進めているが、支社管内の路線は大都市圏を通過する区間が少なくない。これまでの方法の延長線で対応できない状況も見据え、新しい発想やアイデアも取り入れる必要がある」と述べた。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

0 コメント :

コメントを投稿