2015/06/03

【建築】「放射状の平面」と「地形を生かした断面」で構成する特養老人ホーム 金子設計

  横浜社会福祉協会(横浜市南区)は、横浜市保土ヶ谷区上菅田町に地域における福祉拠点の1つとして、12ユニット120床規模の特別養護老人ホームを計画。建築設計は、金子設計が手掛けた。設計を担当した稲毛恒男代表取締役は、法人理念である「福祉の追求」に基づき、利用者の住環境の向上と地域に開かれた施設の実現を目指し、計画敷地が植林畑であること、周囲に田畑・樹林地が広がっていることから「「緑豊かな佇まい」の継承」をコンセプトに設計に取り組んだ。
 建物計画は「放射状の平面構成」と「地形を生かした断面構成」を設計手法に使用した。

 放射状の平面構成を使うことで、中心部に管理機能が集約でき、外周部に通風・採光・眺望を得られる居室の配置を可能にした。
 これによって「近隣環境への配慮と居室の豊かな居住性と眺望の獲得」も実現する。
 傾斜地を生かした断面計画は、ドライエリアを設けることなく居室が外部に面し、避難階を複数持つ構成とし「良好な居住性と避難時の安全性を確保した施設」とした。
 立面計画においては、バルコニーやマリオン、水平ルーバーによりボリュームの分節を図るとともに、アースカラーを基調とした外観とし、周辺環境との調和、地域に根ざした施設づくりを目指した。
 現在、渡辺組の施工により、2016年1月末の竣工に向けて工事が進んでいる。
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