関東地方整備局二瀬ダム管理所は1日、埼玉県秩父市で据付工事を進めてきた二瀬ダム選択取水設備の竣工式を同市大滝体育館で開いた。関係者や来賓など約60人が参加し、完成を祝った。多段フロート膜式選択取水設備は全国3例目で、アーチダムへの設置は初となる。設計はクレアリアが担当し、IHIインフラシステムが施工した。画像は完成イメージ
式典では朝堀泰明同局河川部長が「選択取水設備は取入口を上下させることができ、下流への濁水の放流が軽減され、環境の改善につながることが大いに期待される。無事竣工したことは地元関係者の協力のたまものであり、深く感謝申し上げる」と述べた。
関係者らによるテープカット |
米山実管理所長は工事で苦労した点として、ほとんどが水中作業(最深部30m)で冬には湖面に氷が張る中、ダムの曲線形状に設置しなければならなかったことを挙げた。その後、来賓祝辞を経てテープカットした。
設備の全長は約56m。フレームは8段(1段5.9m)で構成し、半径が4.0m。遮水膜にはナイロン織布補強した厚さ8mmのエチレンプロピレン合成ゴムを採用した。取水量は毎秒7.5m3。工期は2014年1月から16年6月までで、7月1日から稼働を始めた。事業費は約25億7000万円。
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